• 国連パレスチナ難民救済事業機関は「限界に達している」と事務局長が訴え。

ジュネーブ/ニューヨーク：国連人権高等弁務官（OHCHR）は23日、イスラエルとハマス間の紛争における重大な人権侵害の加害者は責任を負わなければならないと述べた。

「国連人権機関であるOHCHRが長年にわたって報告してきたような、根強い不処罰が続くことは許されない」と、フォルカー・テュルク国連人権高等弁務官はガザとイスラエル占領下のヨルダン川西岸地区の状況に関する報告書の中で述べた。

彼は、このような不処罰が、国際犯罪にあたる可能性のある違反を助長していると述べた。

テュルク氏は、すべての紛争当事者に対し、国際法に基づく犯罪の疑いについて、「不処罰に終止符を打ち、迅速かつ独立した、公平かつ徹底的な、そして効果的かつ透明性のある調査を行う」よう求めた。また、人権と人道上の理由において停戦を実施し、国際法の完全な尊重を確保し、違反や虐待に対する説明責任を果たすよう呼びかけた。

先月、ハーグの国際司法裁判所（ICJ）はイスラエルに対し、パレスチナ人に対するジェノサイド行為を防止し、民間人への支援を強化するよう求めたが、この訴訟を起こした南アフリカが要求した停戦命令には至らなかった。

別の手続きとして、南アフリカは20日、イスラエルによるパレスチナ領土の占領は違法であるという拘束力のない法的見解を出すよう裁判所に要請した。南アフリカは、こうした見解は和解への努力を助けるだろうと主張している。

一方、国連パレスチナ難民救済事業機関（UNRWA）は、ガザでの戦争に対処しようとする中で、同機関が重大な岐路に立っていると警告した。

「UNRWAが限界点に達したことを深い遺憾と共に知らせなければならない」と、人道的ニーズが高まる中で、寄付金の凍結やイスラエルによる機関解体圧力にさらされている同機関のフィリップ・ラザリーニ事務局長は述べた。

「国連総会決議第302号によって与えられた任務を果たす当機関の能力は、いまや深刻な脅威にさらされている」と彼は総会への手紙で述べた。

この決議は、イスラエル建国後の1949年にUNRWAが設立された際の決議である。同機関は、占領地、レバノン、ヨルダン、シリアで約3万人を雇用している。

米国、英国、ドイツ、日本を含む数カ国は、UNRWAの職員の一部が10月7日のイスラエル攻撃に関与したというイスラエルの申し立てを受け、UNRWAへの資金援助を停止している。

週末に発表されたインタビューの中でラザリーニ氏は、2024年の予想資金の半分以上に相当する4億3800万ドルが凍結されたと述べた。彼は、イスラエルはUNRWAを破壊するために組織的な努力を進めていると述べた。

国連はイスラエルに告発された職員を解雇し、UNRWAの内部調査を開始した。

アントニオ・グテーレス国連事務総長もまた、UNRWAがイスラエルとパレスチナの紛争において中立的な立場で行動しているかどうかを評価する独立したパネルを任命した。

ラザリーニ氏は、イスラエルは告発した12人の元職員に対して何の証拠も提出していないにもかかわらず、16カ国が資金援助を停止していると主張した。

「新たな資金提供がなければ、3月からUNRWAによる地域全体の活動は大きく損なわれることになると、私は援助国や受け入れ国に警告してきた」と彼は述べた。

彼はさらに、「私たちは地域の平和、安全、人権に対する重大な影響を伴う大惨事が発生する瀬戸際にいることを恐れている」と付け加えた。

この戦争は、ハマスによる10月7日の前例のない攻撃により、イスラエルで民間人を中心に約1160人が殺害されたことで引き起こされた。

イスラエルによると、ハマスの戦闘員は約250人を人質として拉致、現在130人がガザに残っており、そのうち30人が死亡していると推定されている。

イスラエルの報復作戦によって、ガザ保健省の最新の集計によれば、少なくとも29,410人が死亡した。

ガザ保健省の最新の集計によると、イスラエルの報復作戦によって、女性や子どもを中心に少なくとも2万9410人が死亡した。

ロイター – AFP