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生活基盤を破壊されたパレスチナ人、ガザ侵攻の犠牲を訴える

ガザ地区北部のジャバリアで、携帯電話業を営むパレスチナ人、Salem Awad Rab'aさんが同店舗の瓦礫の上で。(ロイター)
ガザ地区北部のジャバリアで、携帯電話業を営むパレスチナ人、Salem Awad Rab'aさんが同店舗の瓦礫の上で。(ロイター)
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06 Apr 2024 04:04:57 GMT9
06 Apr 2024 04:04:57 GMT9

ジャバリア難民キャンプ:「ガザ地区で寝具とマットレスを製造する会社を経営し、10名の従業員を雇用していたていた。イスラエルの空襲が始まるまでは、十分な生活ができていた」とMohammed Al-Safi氏は述べた。現在、彼は援助に頼って生活している。

同氏(51歳)は、30年にわたる仕事の成果がたった一日で失われたと語った。

「父、子どもたちを養っていた。十分な生活を送っていた。しかし、収入源を失うと、自分も周りも破壊されます」と、彼はガザ地区北部にある、ジャバリア難民キャンプで損傷し、黒焦げになった機械を点検しながら言った。

これは、イスラエルによる空爆と地上からの猛攻撃によって、ガザ経済が受けた甚大な被害の一部始終である。

長い間イスラエルに封鎖されていたガザ経済は、今回の紛争以前から苦戦を強いられており、世界でも有数の失業率である。

世界銀行と国連の最近の報告書によると、数十年にわたるイスラエルとパレスチナの紛争において、今回の戦争が与えた経済的ショックは、歴史的にみても最大であると示唆されている。

1月31日現在、ガザ地区とヨルダン川西岸地区のGDPの97%に相当する185億ドルもの被害が、重要なインフラに及んでいるという。

ジャバリアはガザ北部に位置し、国際的な飢餓の監視団体によると、飢饉が差し迫っていると警告している地域である。

同キャンプは、国連によれば、ガザ地区に8つある難民キャンプ(1948年のイスラエル建国戦争までさかのぼる)の中で最大のもので、難民登録者数は約11万6000人。

ジャバリアの住民の多くは、イスラエルからの避難要請を拒否し、過去6ヶ月間の最も激しい砲撃作戦にもかかわらず、避難せず同地にとどまっている。

パレスチナ難民のための国連機関であるUNRWAは、現在、ガザ北部とガザ市の人口を30万人と見積もっている。

Al-Safi氏は、2ヶ月ほど前のジャバリア地区への攻撃で、彼の会社は破壊されたとし

「働いていた工場はなくなってしまった。どうしたらいいのか?物乞い?破壊だ。これは生活基盤の破壊です」と語った。

国際労働機関(ILO)によれば、ガザでは、戦争勃発から半年で90%の雇用が失われたという。

ILOの、ルバ・ジャラダト アラブ総局長によると、ガザの大半の企業は、店舗、倉庫、工場などのインフラが破壊されているという。

「インフラが破壊されたことで、企業は深刻な影響を受けている。サプライチェーンが停止し、経済活動はありません」と総局長は語った。

Salem Awad Rab’a氏は、ジャバリアで携帯電話ショップを営んでいた。戦争開始時に、店舗が攻撃されるまでは、6人を雇用していた。5人の父親でもある彼は、家族を養うために借金に頼ったという。

同氏は「この戦争が起こるまでは、生活は普通だったし、誰にも頼る必要はなかった。私たちの収入源は破壊されたのです」と焼失した店舗の瓦礫の上で語った。

ロイター

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