• 避難指定地域には現在約25万人が避難している
• ハマス殲滅を目的としたイスラエルの報復攻撃により、ガザでは少なくとも34,683人が死亡した。

ラファ: ガザ南部の都市ラファのパレスチナ市民は月曜日、イスラエルが「限定的な」軍事作戦に先立ち、「安全」のために避難するよう促すチラシを投函したことに絶望の声を上げた。

イスラエル軍は、エジプトとの国境に隣接するこの都市への地上攻撃が予想されるため、ラファ東部のパレスチナ人家族に避難するよう指示していると述べた。

ラファの住民は、ラファへの空爆が12回ほど行われた恐ろしい夜の後、外に出てみると、空から “直ちに避難せよ “というチラシが降ってきたと語った。

ラファ東部で配布されたチラシには、「軍隊は、あなたの近くのテロリスト勢力に対して集中的に攻撃しています」

「あなたの安全のため、IDF（イスラエル軍）はアル・マワシの拡大人道地帯に向かって直ちに避難するように伝達する」と、ラファの北の場所を示す地図とともに書かれていた。

ガザのパレスチナ赤新月社（Palestinian Red Crescent Society）のオサマ・アルカールート氏はAFPに対し、避難指定地域には現在約25万人が避難しており、その多くはすでにガザ地区の他の地域から避難していると述べた。

「現地では避難が始まっているが、その方法は限られている」

イスラエル軍の報道官は、どれくらいの人々が移動する必要があるのかという質問に対し、「推定では10万人程度」と答えた。

世界保健機関（WHO）によると、ラファには現在約120万人が避難している。

降りしきる雨の中、ラファに避難している人々の中には、イスラエルの指示が届く前から、びっしりと詰まったテントから荷物を片付け、出発の準備を始めていたと言う。

「何が起ころうとも、私のテントは準備万端だ」とある住民はAFPに語った。

しかし、他の住民は、逃げろと言われている地域はすでに過密状態であり、安全だとは思えないと語った。

アブドル・ラフマン・アブ・ジャザールさん（36歳）は、彼と家族12人が指定された避難区域にいると語った。

ジャザールさんと彼の家族はどうすればいいのかわからなかったという。なぜなら、彼らが向かうように言われた「人道的地帯」は、「（すでに）避難民でいっぱいなので、テントを作る十分なスペースがない」からだ。

「どこに行けばいいのか？」AFPの取材に対し、彼はこう語った。

「病院もなく、多くの人が必要とするサービスからも遠い」と彼は言い、彼の家族の一人は、避難を指示されたラファの地域にあるアル・ナジャール病院で透析を受けていると付け加えた。

「その後、私たちは彼女にどう対処すればいいのでしょうか？何もできないまま、彼女が死んでいくのを見守るしかないのでしょうか」

イスラエル軍報道官は記者団に対し、今回の避難は「ハマス解体計画の一環だ……昨日、ラファで彼らの存在と作戦能力を激しく思い知らされた」と述べた。

日曜日にイスラエルとガザを結ぶケレム・シャローム国境検問所に向けてロケット弾が発射され、イスラエル軍兵士4人が死亡、他の兵士も負傷したと軍は発表した。

軍によると、ロケット弾はラファに隣接する地域から発射された。

国際援助団体は、ラファへの侵攻が予想されることに警戒の声を上げている。

「人道的見地から、ラファへの攻撃に関する信頼できる人道的計画は存在しない」と、パレスチナ自治区におけるオックスファムのアドボカシー・ディレクター、ブシュラ・ハリディ氏は言う。

彼女は、「ラファが攻撃されるとは想像もできない」と述べ、「周囲のほとんどが死と瓦礫と化したとき、避難したパレスチナ人はどこへ行くのか」と問いかけた。

ガザでは、ハマスによる前例のない10月7日のイスラエル攻撃によって、史上最も血なまぐさい戦争が勃発した。

また、武装勢力は約250人の人質を拉致し、イスラエルは、軍が死亡したと発表した35人を含む128人がガザに残っていると推定している。

ハマスが支配するガザの保健省によると、ハマス壊滅を目的としたイスラエルの報復攻撃によって、ガザでは少なくとも3万4683人が死亡した。

AFP