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ラファ避難命令は「非人道的」であり、戦争犯罪に相当する可能性がある: 国連人権局長

フォルカー・ターク氏:新たな攻勢は、民間人の死と苦しみを「すでに耐え難いレベル」以上に悪化させるだろう - ユニセフによると、ラファに避難している120万人以上の人々の半数を子どもが占めている。
フォルカー・ターク氏:新たな攻勢は、民間人の死と苦しみを「すでに耐え難いレベル」以上に悪化させるだろう - ユニセフによると、ラファに避難している120万人以上の人々の半数を子どもが占めている。
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07 May 2024 01:05:39 GMT9
07 May 2024 01:05:39 GMT9

エフレム・コサイファイ

ニューヨーク: 国連の人権問題担当責任者フォルカー・ターク氏は月曜日、イスラエルがラファでの新たな攻勢に先立ち、パレスチナ人に対しラファの一部の立ち退きを命じたことは、「すでに耐え難いレベル」以上に民間人の死と苦しみを悪化させるだけだと警告した。

また、このような行為は戦争犯罪になりかねないとし、イスラエルによる数ヶ月にわたる「執拗な攻撃」によって、120万人以上のパレスチナ人の大量避難を受け入れるためのインフラと資源が、ラファ以外に残されていないと嘆いた。

ラファのテントや過密状態の学校に避難している彼らは、すでに過密状態で必要なサービスが不足しているアル・マワシに移動するよう指示されている。

ターク氏は、イスラエルによるパレスチナ人の移動命令は「非人道的」であり、彼らをさらなる危険と悲惨にさらす危険があると述べた。このような行為は「時には戦争犯罪にもなりうる」と付け加えた。

「ガザの人々は、爆弾や病気、さらには飢饉に襲われ続けている。そして今日、イスラエル軍のラファへの軍事作戦が拡大する中、彼らはまた移転しなければならないと告げられた。これは非人道的だ」

国連人道問題調整事務所(OCHA)は月曜日、この規模での集団避難は “安全に実施することは不可能である “と述べた。

OCHAは、ラファの避難指示区域は30平方キロメートル以上に及ぶと付け加えた。この地域には避難民を保護している場所が9つある。また、3つの診療所と6つの倉庫がある。

今日現在、ガザ地区の4分の3以上が避難指示下にある。

国連人道問題調整事務所(OCHA)は、ラファへの本格的な侵攻は、避難民であるパレスチナ人を「限界を超えて」追い込むことになり、すでに非常に脆弱な人道支援活動を麻痺させるだろうと述べた。

また、「国連は、ガザ南部での非自発的な避難や避難区域の設定には参加しない」と付け加えた。

ユニセフによると、ラファに避難している120万人以上のうち、半数を子どもが占めている。

ユニセフは月曜日の声明で、子どもたちが安全に移動できる場所はどこにもないとして、子どもたちを強制的に移動させないよう呼びかけた。

ユニセフによれば、避難通路となりうる場所には地雷が仕掛けられていたり、不発弾が散乱していたりする可能性が高く、移転先のシェルターやサービスは限られている可能性が高いという。

ターク氏は、国際人道法は、紛争に関係する民間人の安全や「軍事的に必要不可欠な理由」がない限り、紛争に関連する理由で民間人の移住を命じることを禁じており、その場合でも厳格な法的要件に従う必要があると強調した。

国連人権高等弁務官事務所は声明で、「これらの義務を果たさないことは、戦争犯罪である強制移住に相当する可能性がある」と述べた。

「数十万人をラファから、すでに破壊され、避難所もほとんどなく、生存に必要な人道支援へのアクセスも事実上不可能な地域に強制移住させることは考えられない。彼らをさらに危険と悲惨にさらすだけだ」

月曜日、イスラエルはラファを空爆し、少なくとも26人のパレスチナ人を殺害した。

また月曜日には、ラファへの2つの検問所が閉鎖され、すでにわずかな人道支援の流れが完全に途絶えた。

「現在ガザ地区の主要な人道支援拠点となっている場所へのさらなる攻撃は、解決策にはならない」

「ガザにおける過去7ヶ月間の紛争の教訓は明らかだ。12万人以上の死傷者・行方不明者の70%以上を女性と子どもが占めている。殺人はもうたくさんだ」

ターク氏は、停戦と、ガザへの人道援助の妨げのない大規模な流入が緊急に必要であることを繰り返した。

また、ハマスが拘束している人質や、イスラエルに恣意的に拘束されているパレスチナ人の即時解放も求めた。

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