• アラブ連盟は政治・経済危機からレバノンを救う手助けの用意がある

Najia Houssari 著

ベイルート：木曜日、アラブ連盟はレバノンの指導者に対して、政治・経済危機から同国を救う手助けの用意があると伝えた。 

同連盟のホサム・ザキ副事務総長は、ミシェル・アウン大統領、ナビ・ベリ議会議長、サード・ハリーリー暫定首相との会談後、連帯のメッセージを発信した。

この特使のコメントは、政府の機能不全やレバノンの指導者たちに蔓延る汚職の疑いをめぐる広範な抗議行動が、43日目に突入したことを受け発せられた。

ザキ副事務総長は、レバノンが「アラブシステムにおける重要な加盟国」であると説明し、レバノンの発展は「同国内のみならず、その一部は地域全体に影響があるため、アラブ人にとっての関心事である」と発言した。

その一方でザキ副事務総長は、「支援の最大の責任はレバノン人自身にあり、外部の国や機関は、この危機を脱する解決策を見出す試みを支援する」と警告した。

ザキ副事務総長は次のように語った：「レバノンのあらゆる政治家や指導者が事実を認めたことを受けての路上での抗議行動が、要求という点において正しいことは、誰もがわかっています。しかし、これらの抗議行動には経済的コストが伴い、状況の深刻さが増すことを理解しなければなりません。」

「政府を組織するという問題は、経済状況や国民の平和に対するマイナスの影響を回避することがレバノンにとって不可欠であるため、困難であろうが解決されなければなりません。」

以前、アウン大統領は、レバノンにいるシリア人避難民に対する援助が不十分であるため、レバノンが費用を負担せざるを得ないことを主張した。

「これまでのところレバノンは、レバノン人労働者を苦しめてきた失業問題に加え、250億ドル超の損失に悩まされています」とアウン大統領は話した。

政府の危機が深まる中、アウン大統領がハリーリー暫定首相の後任を指名する議会協議の日程を定める気配はない。

木曜日、ヒズボラはベリ議会議長による暫定政府設立の呼び掛けを支持した。彼の議会連合は、「憲法上の義務では、物価上昇と通貨下落という点において、退陣する政府が国民に対する法的責任を負う必要がある」と考えている。

そのような中、レバノンのガソリンスタンド運営事業者は、燃料輸入業者がレバノンの通貨での購入を認めることを拒否したことを受け、ストライキに突入した。

銀行もまた、顧客へのUSドルの支給を拒否した。

レバノン軍で通信およびメディア部門の責任者を務めるチャールズ・ジャブール氏は、アラブニュースに次のように語った：「レバノンの経済崩壊という点で、この危機に対峙するには、経済・政治両面での対策が必要です。これは、政府の古典的な方法では成し得ません。これまでの方法では、国家統一政府または国政を担える政府を形成することは不可能です。レバノンには、海外でプラスとなるショックを生み出して収益をもたらす実務的な政府が必要です。そうでなければ、この国は行き詰まって、さらなる崩壊を招くでしょう。」

レバノンの経済状況悪化は、イブラヒム・カナーン財政予算委員会議長によって強調された。彼は、2020年予算案を議論する会合の後で、抗議行動が始まってからの国家収入は「ほぼないに等しい」と発言した。

「現在の危機前に用意された予算案には、いかなる税金も追加費用も含まれていませんでした。今では、レバノン銀行 (中央銀行) と金融業界に対する5兆ドルの課税が含まれています」とカナーン議長は話した。

「赤字額は、海外送金の停止と預金の取り崩しを原因として、貿易収支と国際収支で悪化しています」と彼は付け加えた。