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米国、レバノン軍へ6,700万ドルの追加援助を計画

砲撃が始まったベイルートで、女子生徒を両親の元に連れていくレバノン軍の兵士、2021年10月14日。 (写真:ロイター)
砲撃が始まったベイルートで、女子生徒を両親の元に連れていくレバノン軍の兵士、2021年10月14日。 (写真:ロイター)
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29 Jan 2022 03:01:10 GMT9
29 Jan 2022 03:01:10 GMT9
  • 米国政府は、レバノンへの最大の軍事支援国だ
  • レバノンの人口約600万人のうち、半数以上が貧困に陥っている

ワシントン:アメリカ合衆国は、金融危機にあえぐレバノンの兵士を支援するため、同国への6,700万ドルの軍事援助を追加する方針だ。

米国議会に送られた通知によると、米国務省は、経済的混乱や社会不安を理由に、すでにレバノン向けに計上されていた対外軍事融資の内容を変更し、レバノン軍の兵士への「生活支援」を含めるという。

ロイターによると、米国議会への通達には「(軍隊の)構成員への生活支援は、作戦即応性を強化し、欠勤を減らすことに繋がる。これにより、レバノン軍の隊員は、国の安定がこれ以上低下するのを食い止めるために必要な保安上の重要な役割を果たし続けることが可能になる」と記されていた。

米国政府はレバノンへの最大の軍事支援国だ。米国当局は10月に追加の支援を行うことを約束した。

ワシントンでは、この通知に対して賞賛の声が上がっている。民主党のクリス・マーフィー上院議員は声明で、「軍人の生活を支援し、レバノンの人々を支援し続けることは、米国の国家安全保障上の利益だ。その目標に向けて、政権が安全保障対策の支援金をレバノンに投入するのはとても喜ばしい」と述べた。

スンニ派イスラム教徒の党首サアド・ハリーリ氏は今週、レバノンの政界からの引退を表明した。これにより、シーア派のヒズボラによるレバノン支配の拡大を招いている。

ハリーリ氏の引退で、レバノンの政治は、宗派間の権力分担システムによる統治という新たな局面を迎え、金融危機に苦しむ同国の先行きはますます不透明なものになっている。この金融危機は、1975年から1990年の内戦以来、国の安定に対する最大の脅威だ。

レバノンの人口約600万人のうち、半数以上が貧困に陥っている。通貨が90%以上暴落し、金融システムが麻痺しており、世界銀行はこれを現代で最も急激な不況の一つであるとした。

レバノン通貨の暴落により兵士の賃金が下がったため、治安部隊に不満が噴出している。多くの兵士が副業をし、中には辞めていく人もいる。

ロイター

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