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ヨルダン国王、「イランとつながりを持つ組織」の国境襲撃を非難

国王の発言は、シリアとの国境で死傷者が出ている薬物密輸犯との衝突事件について述べたもの。(資料/AFP)
国王の発言は、シリアとの国境で死傷者が出ている薬物密輸犯との衝突事件について述べたもの。(資料/AFP)
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25 Jul 2022 10:07:17 GMT9
25 Jul 2022 10:07:17 GMT9
  • アブドッラー国王は、イランの「行動の変化」を求めた
  • 国王は国民に対し、ヨルダンは今後も他国と連携してこの脅威に対抗していくことを改めて断言した

アラブニュース

ドバイ: アブドッラー2世国王は24日、アルライ紙のインタビューで、「イランとつながりを持つ組織」がヨルダン国境付近で定期的に攻撃をしかけているとして、これに抗議した。 

アブドッラー国王は、「イランによる行動の変化」を求め、ヨルダンは「地域の緊張を望まない」と述べた。国王が言及しているのは、シリアとの国境で死傷者が出ている薬物密輸業者との衝突事件だ。

国王は、「ヨルダンは他のアラブ諸国と同じく、相互尊重、善隣友好、他国の主権尊重、内政不干渉を基本としたイランとの良好な関係を望んでいる」と 国営ペトラ通信が公開したインタビューの中で述べた。

「薬物と武器の密輸が、我が国や兄弟であるアラブ諸国にとっての脅威となっている。密輸はアラブ諸国や欧州諸国にも及んでいる」と国王は付け加えた。

「我が国の治安当局は警戒を怠らず、専門的知識を持って尽力しており、ヨルダンには国境におけるいかなる脅威も阻止する能力がある」と国王は続けた。

アブドッラー2世国王は国民に対して、ヨルダンは今後も他国と連携し、地域のみならず世界的な問題でもあるこの脅威に対抗していくことを改めて断言した、

シリア危機に起因して多くの悲惨な影響が出ており、戦略的な取り組みが必要であると国王は付け加えた。

「これを解決するには、考え得るすべての結果に対処し、シリアの人々の苦境を終わらせ、難民が自発的に帰還できる状況を整え、シリアの安全と安定を復興させる包括的な政治的解決を実現させる必要がある」とアブドッラー2世国王は述べた。  

シリアでは2011年に勃発した内戦で、親イラン派戦闘員がシリア政府を支援しているが、ヨルダン軍は、そうしたシリアとの国境で定期的に対密輸作戦を実施している。

ヨルダン政府は1月27日、ヨルダン軍が武装組織の支援を受けた麻薬密売人27人を殺害し、大量のドラッグを押収したと発表した。同月のこれより前に、同様の衝突で警官1名と国境警備隊員1名が殺害されている。

薬物密売監視組織によると、 人気が高まっているアンフェタミンタイプの覚醒剤カプタゴンが、シリアの政府支配地域で製造され、ほぼ中東のみで取引されているという。

アブドッラー2世国王は、ヨルダンの新型コロナウイルス対応、ロシアとウクライナの紛争、 国内の全般的な経済、パレスチナの大義 といった話題にも言及していった。

国王はまたこのインタビューの中で、ジェッダでの首脳会議に関し、「パレスチナの大義を優先事項として重要視し、アラブ諸国の協調レベルを反映するものであった」として、サウジアラビアへの祝意を表明した。

(AFPとの共同)

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