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イラン、コーランを燃やした疑いで精神障害のある男性に死刑判決

イランは反政権デモの際にコーランを燃やしたとして、精神障害のある男性に背教の罪で死刑を宣告した。(AFP/ファイル)
イランは反政権デモの際にコーランを燃やしたとして、精神障害のある男性に背教の罪で死刑を宣告した。(AFP/ファイル)
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20 Jan 2023 02:01:21 GMT9
20 Jan 2023 02:01:21 GMT9
  • ジャバド・ロウヒさん(35歳)は拘留中にひどい拷問を受け、不当な裁判を受けた。
  • 国選弁護人:「彼が公共物の放火・破壊に加担した証拠はありません」

アラブニュース

ロンドン:イランは反政権デモの際にコーランを燃やしたとして、精神障害のある男性に背教の罪で死刑を宣告した。ガーディアン紙が19日に報じたところによると、35歳のこの男性は拘留中にひどい拷問を受け、不当な裁判を受けたと権利団体が警告している。

イラン北部の村に住むジャバド・ロウヒさんは、3つの罪で死刑を宣告された。神に対して戦いをしかけ、道徳に反し、神の教えに背いたという罪である。

ロウヒさんは逮捕された後、イランのイスラム革命防衛隊が監督する収容施設に移送された。彼は拘束中に極度の拷問を受け、話すことも歩くこともできない状態であった。

ロウヒさんの家族は裁判の前に一度だけ彼と面会することを許可されたが、「その後、面会も電話も一切許されませんでした」と彼の父親は語っている。

重度の精神病を患うロウヒさんは、昨年9月、他の2人とともに地元の交通警察本部に侵入し、コーランの冊子や建物に火をつけた罪に問われていた。

イラン国営メディアは、彼が「本部を破壊して火をつけた事実を告白した 」と報じた。

裁判所当局は国選弁護人のハビブラ・カズヴィーニ氏を弁護士とするよう要求したため、ロウヒさんは自身で選んだ弁護士を雇うことはできなかった。

カズヴィーニ弁護士は公判でこう述べた。「CCTVの映像の確認とジャバド・ロウヒさんの供述からは彼が集会場所にいたことがわかるだけで、公共物の放火や破壊に加担した証拠はありません」

また、カズヴィーニ弁護士は次のように語った。「ジャバド・ロウヒさんは精神疾患と失業のために離婚していました。彼は9月に元妻に会って彼女を連れ戻そうとナウシャールへ行きました。お金を持っていなかったので、逮捕される前の数日間、ナウシャールの路上で寝泊まりしていたのです」

不当な裁判のさらなる証拠として、ロウヒさんの容疑は、権利保護団体がイラン治安当局によって殺害されたとしている5人の抗議活動参加者の死にも関連していることが挙げられる。

ノルウェーに拠点を置く団体であるイラン・ヒューマン・ライツは次のように述べた。「少なくとも109人の抗議活動参加者が現在、処刑執行、死刑にあたる容疑、または有罪判決の危険にさらされています。ほとんどの家族が口止めの圧力にさらされているため、この数は最低ラインであり、実際にはこの数よりもずっと多いと思われます」

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