• イスラエルとパレスチナは、100年以上続く紛争の終結に向けた実質的な和平交渉を10年近く行っていない

北京：中国の秦剛外相は、イスラエルとパレスチナの外相に対し、この地域での調停に向けた最新の取り組みとして、両者間の和平交渉の促進を支援する用意があると述べた。

中国外務省が17日遅くに発表した声明によると、秦剛外相は17日に両外相に電話をかけ、イスラエルとパレスチナの緊張激化に対する中国の懸念と和平交渉再開への支持を表明した。

先月、サウジアラビアとイランが中国で合意に達し、2016年に断絶した国交を回復した。これは中国にとって劇的な外交の瞬間であり、中国政府は中東の外交プレーヤーとしての能力を証明するものとして大いに宣伝した。

声明によると、秦氏はイスラエルのエリ・コーヘン外相との電話会談で、サウジアラビアとイランが対話を通じて相違を克服する良い例を示したと強調した。

秦氏はコーエン氏に対し、中国はイスラエルとパレスチナが政治的勇気を示し、和平交渉再開に向けた措置を取ることを奨励すると伝えた。「中国はそのための便宜を図るつもりだ」と述べたという。

イスラエルとパレスチナは、100年以上続く紛争の終結に向けた実質的な和平交渉を10年近く行っていない。イスラエルのベンヤミン・ネタニヤフ首相率いる政府は、（国際社会のほとんどが違法であり和平の妨げになると考えている）占領下のヨルダン川西岸地区での入植地の拡大に取り組んでおり、首相の主要な支持者の何人かは、パレスチナの独立国家の創設に断固反対している。

中国外務省の声明によると、コーヘン氏は緊張緩和への自国のコミットメントを表明したが、問題の短期的な解決は困難なようだと述べたという。

イスラエル外務省は声明で、秦氏とコーヘン氏は「特にイスラム教の聖なる月であるラマダンの最後の数日間、神殿の丘の静けさを保つことの重要性」について話し合ったが、パレスチナとの和平交渉については言及しなかったと述べた。

同声明によると、コーヘン氏は「イランの核開発計画に見られる脅威」を伝え、中国に対し、イランの核兵器取得を阻止するための支援を求めたという。

秦氏はまた、パレスチナのリヤード・アル・マーリキー外相に、中国は協議再開に積極的な役割を果たす意思があると伝えたと、第二の声明は述べている。

中国外務省の汪文斌報道官は18日、秦氏が両外相に働きかけたことを確認した。「正しいことをするのに遅すぎるということはない 」と同氏は述べた。

今月、イスラエルとヨルダン川西岸地区では、エルサレムの最も敏感な聖地であるアル・アクサモスクにイスラエル警察が突入したことをきっかけに、暴力が増加している。イスラエル軍は、レバノン南部とガザ地区の過激派がイスラエルに向けてロケット弾を発射した後、両地域にあるパレスチナ人グループ「ハマス」に関連する施設を攻撃した。アル・アクサモスクは、イスラム教で3番目に神聖な場所、ユダヤ教で最も神聖な場所として崇められている丘の上にあり、この丘は紛争の元となっている。

AP