ガザ:ガザに住むグラフィティアーティストたちは、5月に起こった国境越えの戦闘中、イスラエルのミサイル攻撃が破壊した家屋の残骸に壁画を描いた。
ある壁には、息子を抱く女性が描かれている。別の壁に描かれているのは、瞳に涙を浮かべた少年だ。3つ目の壁には、鏡越しに、髪をとかす少女の姿がある。
デイル・アル・バラの町では、瓦礫の山が今も家々を取り囲んでいる。爆発したイスラエルのミサイルの一部が、展示物としてテーブルの上に置かれている。
アーティストのフセイン・アブ・サデック氏は、「苦しみや痛み、包囲から、私たちは希望、芸術、勝利を導き出します」と語った。「ブラシと色を使ってメッセージを届けるために、瓦礫の上に描きました」
230万人が暮らし、イスラム過激派組織ハマスが支配するガザは、イスラエルとエジプトによって封鎖されている。
イスラエルは5月、自国への攻撃を計画していたとする過激派組織「イスラム聖戦」の指揮官に対して、軍事作戦を開始した。イランが支援するイスラム聖戦は、1,000発以上のロケット弾を発射してこれに対応し、イスラエルの人々は防空壕への避難を余儀なくされた。
イスラエルは6人のイスラム聖戦上級司令官を殺害し、多数の軍事施設を破壊したと発表した。パレスチナの保健当局者によると、女性や子供を含む15人のパレスチナ市民も死亡した。
イスラエルでは、イスラエル人女性とパレスチナ人労働者の2人がパレスチナのロケット弾で死亡した。
「爆撃の後で、これらの(ミサイルの)残骸を収集しました」と、アート作品の展示主催者であるモハマド・トゥラヤ氏は11日に述べた。「1発のミサイルが1つの地区を破壊し、ここに住んでいた10家族の生活を破壊したのです」