• これまでのこうした長期休暇では、人々は荷物をまとめてバカンス地に向かい、カイロは閑散としていた
• 娯楽活動やイード旅行計画は後回しにされ、エジプトの人々は生活必需品の支払いに苦労している

サルマ・モハメド

カイロ：インフレ率の上昇と娯楽費用の上昇により、多くのエジプト人はお気に入りのバカンス地への旅行と通常のイードの祝いを諦めなければならないのではと心配している。

今年のイード・アル・アドハーの祝日は、27日（火）から7月1日（日）までの6日間が休みとなる。

これまでのこうした長期休暇では、人々は荷物をまとめてノース・コーストなどのバカンス地に向かい、すべての年齢層が昼夜兼行で娯楽活動やイベントを楽しむため、カイロは閑散としていた。

しかし、今年は少し違う。

年間の平均総合インフレ率は4月の30.6%から上昇し、先月の時点で32.7%に跳ね上がった。

娯楽活動やイード旅行計画は後回しにされ、エジプトの人々は生活必需品の支払いに苦労している。

旅行や外出の贅沢は、イードの根幹をなすものである「家族」を奪った。

イード・アル・アドハーでは通常、伝統的なファッテ（揚げた平パン、米、トマトサルサ、牛肉が入った料理）を中心としたちょっとしたご馳走を食べ、大家族が集まり、子供たちは新しい衣装を着て待ちに待ったエディア（お小遣い）をもらう。

「今回のイードはカイロに留まります。近くの公園に家族を連れて行き、トランプをしたりボールを蹴ったりするかもしれません」と、2児の父親であるカリム・エザットさんは語った。

「いつもならイードは数日間ノース・コーストへ向かう予定ですが、何もかも価格が上昇しており、もはや旅行できる状況ではありません」とエザットさんはアラブニュースに述べた。

「家族で時間を過ごす予定です。子供たちが泳いだり日光浴をしたりできるスポーツクラブに行くかもしれません。お金のかからない外出やアクティビティをするにとどまるでしょう」

意識が変化する中で、人々は経済的課題に沿って新しい伝統を創造している。

友人や親戚を食事に招待する代わりに、持ち寄りパーティーを選ぶ人々もいる。招待されたゲストはそれぞれ料理一品を持参し、ホストの経済的負担を軽くする。

最近大学を卒業したマラク・ワリードさんは次のように語った。「友人と一緒にドライブ旅行に行く代わりに、コスパが良い遊び方をすることにしました」

「映画館に行ったり、新しいレストランを試したり、イード休暇中に安く参加できるイベントが何か行われているかを確認したりするつもりです」