Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter
  • Home
  • 中東
  • フーシ派がマアリブ市へミサイル弾を発射、イエメンで懸念が高まる

フーシ派がマアリブ市へミサイル弾を発射、イエメンで懸念が高まる

2022年1月14日、イエメンのマアリブ県内の、フーシ派武装組織と対峙するAl-Jawbaの前線で、車に搭載した無反動砲を受け持つイエメン政府派の戦闘員たち。(AFP)
2022年1月14日、イエメンのマアリブ県内の、フーシ派武装組織と対峙するAl-Jawbaの前線で、車に搭載した無反動砲を受け持つイエメン政府派の戦闘員たち。(AFP)
Short Url:
12 Jul 2023 06:07:48 GMT9
12 Jul 2023 06:07:48 GMT9
  • 政府関係者3名が、フーシ派は大量の軍備と戦闘員をマアリブ周辺に集めているとアラブニュースに語る中、ミサイル攻撃が行われた
  • 差し迫った攻撃に対抗するため、イエメン軍はマアリブ市郊外に大部隊と重火器を配備している

アル・ムッカラー:イランが支援するフーシ派は、多数の戦闘員と軍備をイエメン中部のマアリブ市周辺に集める中、11日に同市に向けて2発の弾道ミサイルを発射したと、地方政府関係者が述べた。

イエメンの軍隊指導部の軍当局者ラシャド・アル・メクラフィ氏は電話でアラブニュースに、2発のミサイル弾はマアリブの北のTadaweenとAl-Shabwaniの間の、軍事基地と国内避難民用キャンプのすぐそばに着弾したと述べた。「ミサイルはマアリブの空き地で爆発し、負傷者は出なかった」と、アル・メクラフィ氏は語った。

政府関係者3名が、フーシ派は大量の軍備と戦闘員をマアリブ周辺に集め、エネルギー資源の豊富な同市への攻撃準備を進めているとアラブニュースに語る中、今回のミサイル攻撃が行われた。昨年4月に発効となった国連の仲介による停戦により、攻撃は中断されていた。

「フーシ派は戦闘員と、装甲車両や大砲、ドローン発射台といった大量の軍備を、マアリブの南、西、北、北東に集めている」と、アル・メクラフィ氏は述べた。別の2名の政府関係者も、マアリブ周辺に集結するフーシ派軍についてアラブニュースに語っている。

差し迫った攻撃に対抗するため、イエメン軍はマアリブ市郊外に大部隊と重火器を配備している。「いかなる攻撃も撃退する準備ができている。狙撃兵や歩兵を含む新兵の大部隊で前線を補強した。フーシ派がこの数年できなかったことが、今は可能となるだろう」と、アル・メクラフィ氏は語った。

フーシ派は2021年の始めにマアリブに大規模な軍事攻撃を仕掛けた。この攻撃により数千人の戦闘員と民間人が死亡して、地域および世界で広く非難が巻き起こった。

フーシ派はかつてないほどマアリブ市に接近したものの、同市および同市内の油田とガス田の掌握には至らず、軍事作戦の停止を余儀なくされた。

イエメン政府は、マアリブや国内の他の一触即発の地域において対立を緩和するという国際的な仲介者との約束は守るが、いかなる軍事作戦にも反撃すると断言している。

「フーシ派がラヒジュ県およびダーリウ県の県境沿いとマアリブ県内に部隊を動員していることは分かっている。サウジアラビア、国連、米国、欧州の仲介者らが自制を勧める中でも、正当な政府はいかなる攻撃も撃退する準備ができている」と、匿名を希望するある政府関係者がアラブニュースに語った。

イエメンの専門家らは、フーシ派は停戦のもとでアラブ連合軍による爆撃が中止されたことを利用して、主要軍備および兵器をマアリブ周辺に移動させたと考えている。

ニュースサイト「Marib Press」の編集者であるモハメド・アル・サレヒ氏がアラブニュースに語ったところによると、マアリブの戦略的に重要なロケーション、油田とガス田、大規模発電所だけではなく、マアリブがイエメンにおけるフーシ派軍の権力掌握を断固として拒絶してきたことも理由となって、フーシ派は内戦の開始時点からマアリブを占領すると決意していたという。「マアリブは初めから一貫してフーシ派武装組織に反対してきており、フーシ派に反対する全ての人々がマアリブで暮らしている」と、アル・サレヒ氏は述べた。

特に人気
オススメ

return to top