• 多数のイエメン人が沿岸での密入国活動の取り締まりを歓迎

サイード・アル・バタティ

アル・ムッカラー：イエメン南部で治安活動が実施され、その一環で逮捕された密入国業者や多数の人身売買業者から数百人のアフリカ移民が救出された。

ラヒジュ県の当局は5日、紅海沿岸のラス・アル・アラー地域において、人や薬物などの違法取引を対象にGiants Brigadesの部隊と連携して治安活動を実施した。

アル・マダリバとアル・アラー地域において、業者の荒廃した小屋から2日間で450人のアフリカ移民が解放された。また、人身売買の容疑者52人や複数の指名手配犯が逮捕され、火器や弾薬が押収された。

SNSで共有された画像には、砂漠へ向かう多数の武装車両や、移民が拘束されていた木造の建物（地元で「Ahwash」と呼ばれている）に火を放つ兵士の姿が写っている。

地元の治安部隊を率いるジャール・アル・カルウリ准将は、部隊がさらなる密入国業者を探して同地域の沿岸を巡回していると語った。また、密輸入されたワインやタバコ、爆発物に使用される肥料のほか、業者の違法な活動で使用されていた数台の車両やバイクを押収したという。

ラス・アル・アラーは長い間、何千人ものアフリカ移民の主な上陸地点と見なされ、また業者の拠点と考えられている。

地元および国際的な人権団体や支援団体によると、人身売買業者は現地で数百人のアフリカ移民を倉庫に閉じ込められていた。移民は、母国の家族に身代金を要求する目的での暴力やレイプの被害に遭うとともに、食料や衣服を奪われていた。

アラブニュースは2021年6月、定員超過の船がラス・アル・アラー沖で転覆し、数百人のアフリカ移民が死亡したとみられることを伝えた。

イエメン人ジャーナリストのヤセル・アル・ヤファエ氏は、バブ・エル・マンデブ海峡への近さや治安活動の欠如により、人里離れた広大な地域が人身売買業者の隠れ家や移民の上陸地点になっていると指摘する。また、一部のイエメン当局者が業者を保護しているのだという。

「問題は（治安） 活動が継続されるのか、またこの地域にとどまり、拡大する計画があるのか、それとも一時的なものなのかです。一時的であれば、実際的な効果はないでしょう」と同氏は続ける。

多くのイエメン人は沿岸地帯での違法な取引の取り締まりを歓迎している。人身売買業者の摘発を続けるため、治安部隊の常駐を要求する声も一部ある。

アデン在住のイブラヒム・アブ・マラク氏は、フェイスブックに「これ（摘発）はもっと前に実施されるべきでした」と投稿している。

「薬物やアルコール、金、骨董品、人など、国に悪影響を及ぼすあらゆるものが密輸入されている港なので、誰も状況をコントロールできませんでした」