
バグダッド:トルコ外相は22日(火曜日)、イラク北部で活動するクルド人分離主義グループをトルコとイラク双方の敵として非難、イラク政府に対し、自国政府と同様に同グループをテロ組織として追放するよう求めた。
トルコのハカン・フィダン外相は、就任後初めてのバグダッド訪問中、クルド労働者党(PKK)をテロ組織と認定するようイラクに求めた。
この訪問は、予定されているトルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領の訪問を前に行われたものだ。この数ヶ月間、トルコ及びトルコが支援する組織と、イラク・シリア両国内のクルド戦闘員との間で敵対関係がエスカレートしている。
フィダン外相は会談後の声明でイラク政府関係者に対し、「我々の共通の敵であるPKKテロ組織が、我々の二国間関係に毒を盛ることを許してはならない」と訴えた。
イラク政府は、トルコによるイラク北部での空爆が自国の主権を侵害しているとたびたび訴えているが、フィダン外相はPKKのイラク国内での活動を「イラクの主権に対する挑戦」と表現し、同組織がイラクの地域を「占領」し、イラクと隣国シリアを「テロ回廊」で結ぼうとしていると非難した。
PKKに関する問題は、トルコのセイハン港を経由して行われるイラク北部のクルド自治区からの石油輸出再開とともに、エルドアン大統領訪問中に大きくクローズアップされることが予想される。
イラク政府と、クルド自治政府の所在地であるエルビルの当局者は、石油収入の分配をめぐって長年対立してきた。2014年、クルド地域はセイハンへの独立したパイプラインを通じて石油を一方的に輸出することを決定した。
パリに本拠地を置く国際商業会議所(ICC)が、すべての石油輸出はイラクの国営石油販売会社SOMOを経由すべきであるとイラク政府側に立った裁定を下したため、トルコは3月にクルド地域からのセイハン経由の石油輸出を停止した。判決は、2014年から2018年までのクルド地域政府からの無許可の石油輸出について、バグダッドに補償するようトルコ政府に要求した。
イラク外務省のアフメド・アルサハフ報道官によると、石油相を団長とするイラク高官代表団が現在トルコに滞在しているという。
イラクのフアード・フセイン外相はフィダン外相との会談後の発表で、両国は石油問題について話し合い、最終的な解決に近づいていると述べた。フセイン外相は、トルコ側との話し合いは水問題にも焦点を当てたと述べた。
イラクで干ばつが深刻化する中、両国は共有する水資源の管理をめぐって対立してきた。
「気候変動と、イラクがトルコを源流とするチグリス川とユーフラテス川に歴史的に依存してきたという共通の課題を考えれば、イラクが公平な水の分配を受けることは極めて重要だ」とフセイン外相は述べた。
両外相はまた、最近ヨーロッパで起きた聖コーラン焼却事件についても話した。フィダン外相は、イスラム教徒が多数を占める二つの国が「団結を保てば、我々の神聖な価値観を攻撃する者たちも、そのような行動を起こす前に考え直すだろう」と述べた。
フセイン外相は、約70万人のイラク人がトルコに居住しており、850社のトルコ企業がイラクに進出していると述べた。フィダン外相は、二国間貿易は250億ドルに達していると付け加えた。
フィダン外相は次にエルビルを訪問し、クルド自治区のマスルール・バルザニ首相と会談する予定である。
AP