リヤドで開催された第3回サウジ・メディア・フォーラムでは、パネル・ディスカッションも重要だったが、真に見出しに値するのはメディア省による2つの発表だった。

まず、サウジアラビアのサルマン・アル・ドサリ・メディア相は、2024年は「サウジのメディア変革の年」になると述べた。メディア省はまた、サウジメディアのための最先端の人工知能センターと、業界の将来に焦点を当てたキャンプという2つのイニシアチブで、サウジ・データAI局と協力することを発表した。また、Googleは同省との戦略的協力を発表し、地元報道機関の能力開発、サウジアラビアのクリエイターエコノミーの支援、サウジアラビアの若者のオンライン安全確保の支援という3つの柱を掲げた。サウジアラビアをこの最先端の技術革命の最前線に位置づけることを目的としたこれらのイニシアチブを立ち上げるのに、これ以上のパートナー、これ以上のタイミング、これ以上の場はないだろう。

この背景を理解するためには、ロンドン・スクール・オブ・エコノミクスが9月に発表した、世界の報道機関がAIをどのように活用しているかに関する調査結果も考慮する必要がある。調査結果によると、AIの導入は、小規模な報道機関と大規模な報道機関、グローバルサウスとグローバルノースの国々で異なっており、特にグローバルサウスのリソースが少ない報道機関は、言語、インフラ、政治的な障害により、AI統合においてより大きな課題に直面する可能性がある。

回答者の60%以上が、AI統合が編集の質やジャーナリズムの他の側面に及ぼす倫理的影響を懸念している。ジャーナリストは、正確性、公平性、透明性といったジャーナリズムの価値を守りながら、AI技術をどのように自分たちの仕事に統合するかを見極めようとしている。そして最後に、回答者の約43%が、AIリテラシーやプロンプトエンジニアリング（生成AIモデルが解釈・理解できるような文章構成方法）などの新たなスキルについて、ジャーナリストやその他のスタッフを訓練することの重要性を強調している。

サウジアラビアの主要紙の編集長として、また現在はサウジ・ジャーナリスト協会の副会長として、率直に言って、サウジアラビアのメディアはあるべき姿から大きくかけ離れていると言わざるを得ない。

しかし、1980年代から1990年代にかけてサウジアラビアの出版社や放送局が業界をリードしていたように、「ビジョン2030」が掲げられる今、サウジアラビアのメディアが国内外の舞台においてふさわしい地位を占める必要がある。そして、1980年代に私たちがテクノロジー導入のパイオニアであったように（姉妹紙のアッシャルクル・アウサト紙は世界で初めて衛星経由で発行した新聞であり、MBCは初の汎アラブ衛星テレビチャンネルであった）、私たちは今、生成AIなどの今日のツールを導入するパイオニアでなければならない。メディア省の取り組みは、間違いなく私たちを正しい方向へと導いている。

X：@FaisalJAbbas