サウジアラビアは、国際平和と安全保障の維持、人権の推進、世界中の国々の開発支援において、国連の役割に大きな重要性を与えている。サウジと国連の協力は75年近くその強固な関係を維持してきた。今日、世界と国連が多くの課題に直面する中、サウジアラビアは、国際秩序を維持し、国連とその中心で国際システムを守るために、しっかりとその協力を支え続けている。

国連の共同創設国で積極的な活動を行う加盟国として、サウジアラビアは、課題や紛争、人道危機、気候変動問題などを同機関が解決するのを支援する上で、責任ある建設的な役割を果たし続けている。対話、協議、政治的手段を通じた様々な紛争の平和的解決を促し、国際平和や国際安全保障に貢献するような解決策を見つけるのに、積極的に関わっている。国連に対する経済的貢献を果たしている国という観点からは、サウジアラビアは、国連の管理や、制度改革、業務効率の改善に積極的に参加し、加盟国としてより尽力することで、その責任をひたむきに果たしている。

王国の最優先課題は次の通りだ：気候変動、テロ対策、持続可能な発展、貧困の軽減、軍縮と核不拡散、国際安全保障、聖地とパレスチナの人々の権利、少数派ムスリムのロヒンギャの保護、イエメンを反政府組織フーシ派から守ること、シリアの人々を長期化する苦しみから救うことなどだ。

サウジアラビアは9月に行われた国連気候行動サミット2019に積極的に参加し、実りある成果を達成することを期待している。王国は国連テロ対策センター（UNCCT）を通じたより強固な国際的対テロ協力にも取り組む予定で、あらゆる形のテロや過激主義と毅然と闘う予定だ。サウジアラビアは、サイバーセキュリティを通しても、UNCCTにおいて果たす役割を拡大する予定だ。

サウジアラビアは、持続可能な開発のための2030アジェンダの実施を積極的に推進する予定だ。来年はこのアジェンダ実施5周年となる。これは、サウジアラビアの開発の道のりとモデルがうまく軌道に乗っていることを示すことにもなる。王国は貧困の削減での国連との交流や協力を強化し、世界の開発に新たな推進力を与える構えだ。さらに、同王国は、パレスチナの人々を引き続き援助し、国際社会に対し、人権侵害が疑われるシリアの体制を非難し、シリアの人々を長期化する苦しみから救うよう求める確固たる姿勢を取り続ける方針だ。また、国連、国連安保理、同国の連合国と協力して、イランが繰り返す不安定化を招くような取り組みを制限し、ロヒンギャの人々がミャンマーで平等な権利を得られるよう支援し、人道的・政治的対話を通じて、イエメンの人々を反政府組織フーシ派から解放することを引き続き支援する予定だ。

サウジアラビアは、結びつきを強化し、グローバル・バリュー・チェーンを改善することにより、共同開発の達成に資する経済的・社会的改革プランのサウジビジョン2030と、持続可能な開発のための2030アジェンダの下で、国連と引き続き緊密に連携する予定だ。王国は、社会に影響を与えるような開発上の課題に直面している発展途上国の正当な利権を支持している。サウジアラビアは、開発問題を発展途上国も含めて総合的に考え、どの国も置き去りにしないよう、国際社会に対して一貫して呼び掛けている。

国連は、国際的な安全を保障し、国際的責任を果たす、実効力を持った、世界から認められるセンターとしての確たる地位を築いてきた。

カーレド・マンズラウィー博士

サウジアラビアは、国際軍縮や核不拡散の取り組みにも積極的に関わり、引き続きこの地域において責任感ある建設的な役割を果たす国となっている。

王国は、礼拝所に対する攻撃や、これを汚す行為が増加していることを踏まえると敏感な時に出された、宗教施設を保護するための行動計画の発表においても国連を支援しており、これは対話と平和を構築するための行動を呼び掛けている。サウジアラビアは、国連が国際的な安全を保障し、国際的責任を果たす、実効力を持った、世界から認められるセンターとしての確たる地位を築いてきたと信じている。王国は、創設の理念や国連憲章の目的や原則に忠実であり続けることが国連を支援することになり、このようにするのが当然だとも考えている。

これらは、国連の進歩においてサウジアラビアが果たしてきた政治的な、重要な役割を示しており、これは国際的に評価されている。これらの点は、サウジアラビアが国連を支援し、また、国際社会を守り、規制する国として行動する中で、いかに主導的役割を果たしてきたかを表している。

• . カーレド・マンズラウィー博士は、ニューヨークの国際連合サウジアラビア王国政府代表部常駐副代表。