Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter
  • Home
  • 芸術と文化
  • サウジの映画監督であるハイファ・アル=マンスールの『完璧な候補者』が英国の批評家に大好評を博している

サウジの映画監督であるハイファ・アル=マンスールの『完璧な候補者』が英国の批評家に大好評を博している

ハイファ・アル=マンスールの映画が英国で先月の下旬に公開された。(ゲッティ)
ハイファ・アル=マンスールの映画が英国で先月の下旬に公開された。(ゲッティ)
Short Url:
04 Apr 2020 03:04:45 GMT9
04 Apr 2020 03:04:45 GMT9

アダム・グランデイ

ロンドン---- 『完璧な候補者』(サウジアラビア人の映画監督、ハイファ・アル=マンスールの最新作)が英国で先月の下旬に(映画館は現在閉鎖されているため、配信サービスで) 公開され、その「巧妙な力」に対する極めて肯定的なレビューが寄せられた(バックシート・マフィア)。

『完璧な候補者』は医師マリアムの物語を描いている。彼女は自分のクリニックまでの道路の状態に怒っている。その道路のせいで、患者が彼女のもとに来ないことがあるのだ。それで、地方自治体で議員になるために立候補することを決意している。その決断は、政治家やメディアのみならず、彼女の家族や友人にも衝撃を与えている(地元のニュースの司会者は、彼女は、「例えば庭のような」「女性に重点を置いた問題」について問題提起をするべきだと決めつけている)。

https://www.youtube.com/watch?v=UqikWGerUsc&feature=youtu.be

[caption id="attachment_12410" align="alignnone" width="458"] 『完璧な候補者』は、地方自治体で議員になるために立候補することを決意した医師、マリアムの物語を描いている。(サプライド)[/caption]

ケヴィン・メアは『サンデー・タイムズ』で 『完璧な候補者』について「インスピレーションに満ちた物語」と描写した。彼は、主役のミラ・アル=ザフラニの演技を「この上なく優れている」と称賛し、この作品は「完璧な配信」だと述べた。また、アル=マンスールについて、「アートシアターと主流の伝統的手法を」いともたやすく「融合」していると褒め称えた。

アル=マンスールのコメディドラマは2019年8月のベニス映画祭で封切りとなった。当時、同監督はアラブニュースに対し、「これはフェミニストの作品です。これは女性のエンパワメントに関する作品で、女性に自分を信じる機会を与え、公職選挙に立候補してサウジアラビアの政治に参加することができると思わせるものです」と話した。

『ザ・ガーディアン』のピーター・ブラッドショーは、観客はこの作品で「縁故主義、皮肉、性差別、混沌」など、政治生活のいくつかの重要な要素における見事な教訓を得る」と述べた。彼は、この作品が「私たちが想定しそうな変更をそれほど多くしないで、現在の米国または英国でリメイクされていることを想像できるほど」、主題が非常に普遍的であると認識している。

エラ・ケンプは『罪のない小さな嘘』で同作品を、辛口のメッセージを皮肉で陽気に包み込んだもので、漠然とした女性のエンパワメントを求めるまた別の声をただ届けるのではなく、それを超えて、よりレベルの高い感受性に到達していると説明している。

草分け的なデビュー映画(2012年の『少女は自転車にのって』)で行ったように、アル=マンスールは、国際市場に、サウジアラビア、および、より広範囲のアラブ世界が発信する物語への渇望があることを再び証明しているように見える。この事実が役立ち、創造的芸術を実現可能な職業の選択肢と見なすように他の人たちを納得させるにちがいない—— アル=マンスールが去年、アラブニュースに話をした時に彼女が熱望していたことである。

「芸術は、サウジアラビアの人々が実際に取り組み、生活の糧にすることのできるものになるでしょう。これはこれまでにはなかったことです」と彼女は話した。「芸術は尊重されていませんでした。人々はその種の審美眼がなかったのです。けれども今は違うと思います。」

特に人気
オススメ

return to top