• より大きな懸念は、中国の石油需要、特にロシアからの需要の大幅な減少である。

Faisal Faeq

コロナウイルスの悪影響が商品市場に立ち籠めているにもかかわらず、原油価格は週2度目の上昇を記録した。

政府が新規症例数の最低数を報告したことに次いで、中国がコロナウイルスからの原油需要の打撃を緩和できるだろうという楽観のもと、ブレント原油は１バレルあたり58.50ドルまで上昇し、WTIは１バレルあたり53.46ドルまで上昇した。

それにも関わらず、感染の大流行により世界のエネルギー需要が圧迫されるのではないかという懸念から、石油は年初から約15パーセントを損失した。 3月上旬に見込まれるOPEC会議の前に、ブレント原油価格が60ドルの壁を破ることが可能かどうか、市場は疑問視している。

一方で、リビアの供給混乱が市場に影響を与え続けており、アナリストたちはその影響に倦怠気味である。

特に懸念されるのは、中国の石油需要の大幅な減少である。特にロシアからの需要であり、ロシアの東シベリア・太平洋原油（ESPO）のスポット価格がさらに低下している。

中国の製油所需要の減少により、中国の海上には浮遊貯蔵所が蓄積し、このようなアイドリング（固定）された非常に大型の原油運搬船の多くには、4月の出荷分ではなく未だに3月のバレルが積込まれている。

市場は、アジアとヨーロッパの精製利益の低下への影響にも直面し始めた。

これは主に、石油精製製品の需要の低下の結果である。特に、ジェット燃料が、コロナウイルスに関連して世界的フライト規制による影響を受けているためである。

ジェット燃料価格は現在、記録に近い低値まで下落すると予想される。

中国での石油精製製品に対する需要の低下により、北京は2020年にガソリンとディーゼルの小売価格の2度目の引き下げを行った。

これは、中国の原油需要を反映しており、約3分の1減少している。

米国エネルギー情報局（EIA）は、原油需要の成長見通しを下げた。

見通しは、コロナウイルスだけでなく、北半球の暖冬に起因する予想よりも低い暖房燃料消費も考慮に入れた。