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2024年の世界経済は弱含み、WEF調査予測

約43%のエコノミストが米国の景気減速を予測。Shutterstock
約43%のエコノミストが米国の景気減速を予測。Shutterstock
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15 Jan 2024 11:01:19 GMT9
15 Jan 2024 11:01:19 GMT9

アラブニュース

リヤド:チーフエコノミストの約56%が、2024年には世界経済が減速し、地域経済の分断が加速すると予想していることが調査で明らかになった。  

世界経済フォーラムが発表した最新の「チーフエコノミスト・アウトルック」によると、世界経済はひっ迫した金融情勢と生成人工知能(AI)の急速な進歩による逆風に直面し続けている。  

調査報告書によれば、チーフエコノミストの43%が2024年の経済情勢は横ばい、もしくは強含みと予測している一方、10人中7人は、地理経済の分断が2024年中に加速するとの見解を示している。 

「最新の『チーフエコノミスト・アウトルック』は、現在の経済環境の不安定さを浮き彫りにしている。かい離が加速する中、世界経済の強じん性はこれからの1年においても試されることになるだろう」と世界経済フォーラムのサーディア・ザヒディ取締役は述べた。

さらに同氏は、「世界的なインフレは緩和しているものの、成長は失速、金融情勢は依然としてひっ迫しており、世界的な緊張は深まり、格差は拡大している。このことは、持続可能で包摂的な経済成長の機運を高めるために、世界的な協力が緊急に必要であることを強調している」と付け加えた。

調査参加者の多く(労働市場は77%、金融情勢は70%)が、2024年に緩和すると考えている。  

同報告書は、イスラエル・ハマス戦争の行方とその影響に関する広い不確実性により、中東・北アフリカ地域の経済成長見通しが若干弱まったと指摘。 

エコノミストの61%が2024年の中東・北アフリカ地域の成長率は中程度か強めであると予測しているが、石油需要の低迷と観光業の急激な縮小により、同地域の見通しは依然不透明である。 

エコノミストの約93%が南アジアでは少なくとも緩やかな成長を、86%が東アジア・太平洋地域では経済の上向きを予測。

欧州では、2023年9月の調査から見通しが大幅に弱まり、弱い成長、または、非常に弱い成長を予想する回答者の割合がほぼ2倍の77%に達した。  

約43%のエコノミストが米国の景気減速を予測。  

調査に参加したチーフエコノミストは、AIがもたらす恩恵は所得階層によって大きく異なると予想しており、高所得国での効果については特に楽観的な見方をしている。  

今年、高所得国では生成AIによって、参加者の約79%が生産効率、76%がイノベーションが高まるであろうと述べた。

今後5年間を見据えた場合、高所得国では94%がこうした生産性向上効果が経済的に大きくなると予想しているのに対し、低所得国では53%にとどまった。

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