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日銀、保有ETFの含み損回避=3月末に株価反転、コロナ禍で一時3兆円

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26 May 2020 01:05:44 GMT9
26 May 2020 01:05:44 GMT9

日銀が保有する上場投資信託(ETF)が、今年3月末時点で含み損を回避したことが25日、分かった。世界的な新型コロナウイルス感染拡大を受けた3月の株価急落で、日銀の含み損は一時3兆円規模に膨らんだ。ただ、月末にかけて株価が持ち直したため時価が簿価を上回り、数千億円程度の含み益を確保したとみられる。

 日銀は大規模金融緩和政策の一環としてETFの買い入れを拡大。3月末時点の残高は約30兆円に達し、株安に伴う財務健全性の低下が懸念されていた。近く公表する2020年3月期決算で、詳細を明らかにする。

 コロナ禍による企業業績の悪化懸念から日経平均株価は3月に一時1万6000円台に急落。その後は下げ止まり、月末には1万8000円台まで回復した。ただ昨年9月末時点で4兆円近くあったETFの含み益の大半は消失した格好だ。

 日銀に含み損が生じた場合は、引当金を計上する必要があり、国庫納付金の減少を通じて国の財政上、マイナスに働く。

 日銀は3月16日、ETFの買い入れ額を12兆円に倍増させる追加金融緩和策を打ち出した。黒田東彦総裁は同18日の参院財政金融委員会で、ETFの含み損について「現時点の日経平均株価を基に試算すると2兆から3兆円になる」と述べていた。

 一方、3月末時点の日銀の総資産残高は604兆円程度と、8年連続で過去最高を更新した。そのうち過半を占める国債の保有残高は約485兆円に達している。

時事通信社

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