東京: この地域で急増する新型コロナウイルスの感染者数に対する投資家の注目が集まり、月曜日のアジア株は売買が交錯した。

マイク・ポンペオ米国国務長官は週末、ドナルド・トランプ大統領が、中国共産党が関与するソフトウェアによって市場の不安が増加することによる、広範囲の国家安全保障上のリスクと見なされるものに対して行動を起こす予定だとコメントをした。

ポンペオ氏は、MicrosoftがTikTokの米国事業を買収するための事前交渉中であるとの報告を受けて発言した。トランプ政権は、中国の会社ByteDanceが所有するTikTokを、国家安全保障と検閲の懸念の源と見なしている。

日経平均株価は1.9％上昇の22,123.93、 オーストラリアのS＆P/ASX 200は0.3％上昇の5,946.70、韓国のKOSPIは0.1％下落の2,247.00となった。香港ハンセン株価指数は0.8％下落の24,400.12となり、上海総合指数は1.3％上昇の3,352.07となった。

「成長懸念の高まりと、先週ウォール街から出たテクノロジーのビッグサプライズに挟まれ、アジア市場は月曜日の朝にかけて売買が交錯する動きとなりそうだ」と、シンガポールのIGグループ市場ストラテジストJingyi Pan氏は、反発して終えた先週の米国の取引に言及して語った。

投資家はまた、Caixin中国工業購買担当者景気指数(PMI)にも注目していた。この民間調査報告は、7月の中国の製造活動が成長したことを示している。

金曜日、パンデミックの中も上昇を続けるビッグテック株の流れに乗り、NY市場は4ヶ月連続の上昇で取引を終えた。アップルやその他ハイテク大企業の巨額の利益報告を受け、S&P 500は24.90ポイント（0.8％）上昇し、3,271.12となった。

ダウ平均株価は、その日の取引終了前に300ポイント下落し、114.67（0.4％）ポイント増の26,428.32となった。ナスダック総合指数は、強いテック株の動きを受けて157.64（1.5％）上昇し10,745.27となり、こちらも取引終了前に加速した。

この上昇にもかかわらず、新型コロナウイルスのパンデミックが世界経済の見通しを曇らせているため、市場全体に警戒が見られたのは明らかだった。

米国経済は春に過去最低となる四半期業績を記録し、継続的な新型コロナウイルス感染の波が、始まったばかりの回復を妨げかねないという懸念が高まっている。

フィリピンは週末、確認された感染者数が10万人を超えたと報告し、当局は新たにロックダウンを命じた。オーストラリアのビクトリア州のダニエル・アンドリュース首相は、同州で「非常事態宣言」が発令され、日曜日の夜から、メルボルンおよび地域全体に課せられる新型コロナウイルス関連の制限を徹底すると述べた。

それには日曜夜から始まる、午後8時から朝5時までの夜間外出禁止令も含まれる。アンドリュース氏は、非常事態宣言の発令により、警察の権限が増えたと話した。

月曜日に発表された、1～3月期の実質国内総生産の再改定値は、世界第3の経済大国の経済が年率2.2％で縮小したことを示した。前年同期比上昇率は、四半期の上昇率が1年間続いた場合の比率を示している。この四半期の縮小はマイナス0.6％となった。

このところ、日本全国で新型コロナウイルスの感染者数が急増している。特に東京や福岡などの都市部で多く見られ、人々のステイホームやソーシャルディスタンが十分になされていないのではという懸念が高まっている。人々に対し、ホテルやリゾートの割引を提供する「GoTo」キャンペーンでの旅行や支出を奨励しながら、不必要なリスクを回避すべきだとし、政府が発信するメッセージが矛盾している、と評論家は語る。

米国の原油価格は、ニューヨーク・マーカンタイル取引所の電子取引で30セント安の1バレル40.27ドルとなった。金曜日には35セント上昇の1バレル40.27ドルとなった。 ブレント原油は25セント下落し、1バレル43.27ドルとなった。

金曜日の米ドルは、105.90円から105.84円に下落した。 ユーロは1.1779ドルから1.1771ドルまで値を下げた。

AP通信