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湾岸債券が財政逼迫の中、2021年に記録を更新する可能性

クウェートは、海外でより多くの資金を調達できるようにして流動性危機の克服を支援する新たな債権法次第では、市場に戻ってくる可能性がある。(シャッターストック)
クウェートは、海外でより多くの資金を調達できるようにして流動性危機の克服を支援する新たな債権法次第では、市場に戻ってくる可能性がある。(シャッターストック)
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27 Nov 2020 05:11:15 GMT9
27 Nov 2020 05:11:15 GMT9
  • GCCの国際債券販売額が増えている。各国政府が赤字を埋め、企業が低金利の中で低コストの資金を獲得しようとしているためだ。

ドバイ: 湾岸協力会議(GCC)に加盟する6カ国が発行する国際債券が、2021年にまた記録を更新する可能性が高い。各国政府は広がった赤字を埋める必要があり、企業は低金利環境の中で低コストの資金を獲得しようとしているためだ。

石油産出量の多い同地域は、2年連続で1,000億ドルを超える記録的な国際債券を発行している。発行体の財政が石油価格の低迷に加えCOVID-19パンデミックにより打撃を受けているためで、年末までにまだいくらか発行される可能性もある。

「全体としては、市場は成長すると考える。2020年の発行総額にさらに70~100億ドルは簡単に追加できる」と、ドイツ銀行の中東・北アフリカ担当債券資本市場責任者ハリド・ラシッドは述べた。

S&Pグローバル・レーティング社は7月に、GCC政府の財政は2023年まで悪化が続くことが予想されるとの見方を明らかにした。

2017年以来ドル建て債券を発行していないクウェートも、海外でより多くの資金を調達できるようにして流動性危機の克服を支援する新たな債権法次第では、市場に戻ってくる可能性がある。

サンバ・ファイナンシャル・グループのチーフエコノミスト、ジェームズ・リーブは、サウジアラビアが来年必要になる資金調達額を600億ドルと推定し、そのうち約180億ドルがユーロ債で賄われるだろうとする。

9月に公開債券市場に6年ぶりに戻ってきたドバイからも、さらなる発行が見込まれる。銀行関係者たちは同国が来年、さらに20億ドル分を発行すると予想する。同国経済の重要分野が引き続き逼迫しているためだ。

投資グレードの低いバーレーンやオマーンも、減少する外貨準備を補充するため債券発行が不可欠だが、オマーンについては信用度が悪化の一途をたどっていることについて投資家がますます懸念を強めているため、近隣湾岸諸国からの明確な支援が必要になるかもしれない。

テリマー社のエクイティ戦略責任者ハスナイン・マリクは、政府関連企業間の統合、重複コストの排除、および「この統合がもたらすより強力なビジネスモデルのための債券発行の増加が起こる可能性が高い」と予想する。

企業の中では、昨年信用格付けを取得したアブダビ国営石油会社(ADNOC)が新たに参入する可能性があると、ある銀行関係者は述べた。ADNOCはコメントの求めに応じなかった。

ロイター

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