• MDMSは2024年までに、ジッダのダルスモウ住宅プロジェクトを完了する予定

ラシド・ハサン

リヤド：室内デザイン、建築、設計などを提供する開発会社「マクシミリアノ開発管理サービス（MDMS）」は、サウジ政府と提携し、国内の住宅保有率を上げる数々の大規模プロジェクトに関与している。

リヤドに本社を置く同社は、2015年に不動産業界に参入し、手頃な価格の住宅開発を専門としている。サウジアラビアのビジョン2030計画の下で政府は、2017年に45％であった持ち家率を70％に上げることを目指している。

MDMSを創業したマルワ・アハマド・ムラド社長は、最近のプロジェクトのいくつかについて、その概略をアラブニュースに語った。「当社はジッダのダルスモウ住宅プロジェクトの設計を完了・公開しており、2024年には建設作業が完了し、物件の引き渡しが行われる予定です」と彼女は述べた。

「当社はつい最近、ダルスモウ住宅プロジェクトの建築前物件の宣伝・販売ブースを設け、コミュニティーの嗜好やニーズを強調した412戸の住宅プロジェクトのデザインを展示しました」

ダルスモウの住宅物件は、広さ242㎡から357㎡の一戸建てや半戸建てのヴィラ、2棟戸建て住宅、タウンハウスで、地域にはモスク、医療センター、学校、レクリエーション緑地といった主要なサービス施設が備わっている。

ダルスモウ計画は、プレハブ物件、建設中物件、建設済み物件を購入する際の不動産ローンの補助により30万世帯以上の支援を目指す、サウジ住宅省のサカニ（居住）計画の一環であるとムラド氏は言う。

MDMSはまた、ナショナルハウジング社とも密接に連携し、サウジ国民のための住宅プロジェクトを開発している。

また、リヤド最大規模計画のひとつであるムルシア計画にも関与しており、5000戸以上の居住ヴィラやアパートの建設を予定している。MDMSは、ムルシア計画の最初の2段階の販売のコンサルタントを務めており、第1段階ですでに物件の90％の販売を完了した。

MDMSはまた、ヤンブーアルバハル北部のラワスイン住宅プロジェクトの設計、デザイン、建設、マーケティング、宣伝も担当し、プロジェクト物件の99％を売り上げた。

同社は、サウジ最大規模の住宅計画のひとつであるアルウォロウド市住宅プロジェクトのマーケティングと販売も行った。同社のチームは主に、デザイン、設計、建設を専門とするサウジ国民から成る。

「当社は最近、住宅街のための住宅やサービスを提供する取り組みで有名な住宅供給協同組合であるMSMANKとの合意を結びました」とムラド氏は述べた。その合意に基づきMDMSは、計画、デザイン、土地開発、すべてのマーケティングと販売を含むMSKANKの住宅プロジェクトの開発サービスを全面的に担当することになる。

MDMSは、継続的な成長を見据えて会社の強化に力を注ぎ、デザイン、設計、建設プロジェクトで地域に認知されることを目指している。

ムラド氏は、不動産は他の業種を支える最重要形態のひとつであり、「紅海やキッティヤのプロジェクト、また住宅省が全国で開発に取り組んでいる大規模な住宅プロジェクト」などは、その良い例であると指摘した。

米国サウジ・ビジネス協議会の報告書によれば、サウジアラビアの住宅保有計画はビジョン2030構想の主要な取り組みのひとつであり、2020年にはコロナ禍にあって記録的成長を遂げた。2020年の個人住宅ローンの新規成約件数は、総額1362億リヤル（370憶9000万ドル）で、2019年を83％上回ったという。

手頃な住宅を提供するサカニ計画を通して新居に入居した世帯数は、前年比27％増の13万8300世帯が恩恵を受けた。こうした好ましい変化は、規制面や融資面で新たな取り組みが展開され、サウジで手頃な住居を取得する選択肢が増えたことによる。