• 数年間の不振を経て、プライベートジェット業界は、湾岸諸国の運航会社が予約増を発表し、航空機メーカーが新機種を発表するなど、堅調に回復している。

アラブニュース

ドバイ：ドバイのある空港のプライベートジェットの利用件数は、民間航空会社の減便が続く中で業界が堅調に回復していることを受け、第1四半期に4倍以上に増加した。

ドバイ・サウスにあるムハンマド・ビン・ラーシド・エアロスペース・ハブは、今年第1四半期のプライベートジェットの利用件数で336%の増加を記録し、合計4904件のチャーター便の運航があったと、8日、発表した。

「ドバイが10月のドバイ国際博覧会に世界の方々をお迎えする準備を進める中、我々は航空機運航の勢いを維持できることを期待しています」と、ムハンマド・ビン・ラーシド・エアロスペース・ハブのタフヌーン・サイフCEOが語った。

数年間の不振を経て、プライベートジェット業界は、湾岸諸国の運航会社が予約の増加を発表し、「空飛ぶペントハウス」と呼ばれるダッソー社の7500万ドルの10Xなどの新機種を航空機メーカーが発表するなど、堅調に回復している。

ファルコン10Xは、2025年後半に就航すれば、航続距離1万3890キロの同社の最高性能モデルとなり、カナダのボンバルディア社や、ジェネラル・ダイナミクス社の1部門であるガルフストリーム社が提供するハイエンドモデルと競合することになる。同機種は、持続可能な航空燃料のみで運航できるよう設計されたロールスロイス社のパールエンジンを搭載する予定だ。

カタール航空などの地域航空会社も、パンデミック関連の飛行制限で定期航空便が引き続き苦境にあえぐ中、プライベートジェットのチャーター部門の利用を促進している。

ドバイのハブ空港であるVIPターミナルのチャーター機の運航は、ジェテックス・エグゼクティブ・アビエーション、ジェット・アビエーション、DCアビエーション、エグゼクジェット・ミドル・イーストの4社が行っている。

米国のジェネラル・ダイナミクス社は先週、新型コロナウイルスワクチンの大規模接種後の景気回復への期待感の高まりもあり、プライベートジェット需要の急増を記録したと発表した。

同社のビジネスジェット機の納入台数は、渡航制限が徐々に緩和されたことにより、前年の23機から28機に増加した。

インドも、富裕層の外国人が同国で新型コロナウイルスの感染者が急激に増加している状況から逃れようとし、プライベートジェットのチャーター会社にとっては収益性の高い市場となっている。

ニューデリーに本社を置くジェット・セット・ゴー社は、同国の富裕層の間で需要が高まっている。

同社の予約件数はここ数週間で900％の大幅な増加となったと、CNBCは報じた。