• ショッピングモールには世界最大の屋内スキー場とスノードームが設けられる

フランク・ケイン

リヤド：小売・レジャー施設の複合企業マジッド・アル・フテイムのアレイン・ベジャニCEOは、サウジアラビアで正式にモール・オブ・サウジの建設が始まったことを受け、進行中の「巨大プロジェクト」についてアラブニュースに語った。

ベジャニ氏は、新ショッピングモールの起工式の直後にリヤドで開催されているFIIで語った。「世界最大規模のショッピングモールになります。未来をリードする有力店舗が入り、最先端の顧客体験ができます。ショッピング、レジャー、エンタテインメントの大アトラクションであるだけでなく、国内でも世界的にも大観光スポットになります」

新ショッピングモールは、160億リヤル（43億ドル）を投じ、4年間をかけて開発される。「ビジョン2030に沿った最新のライフスタイルを提供する統合コミュニティ」にはホテル6軒と住宅ユニット約1,600戸も建てられるという。

また、ベジャニ氏は、世界最大の屋内スキー場とスノードームも計画されていることを認めた。

昨年はパンデミックによる都市封鎖のためにプロジェクトの進捗が遅れたものの、ベジャニ氏は陰で新開発プロジェクトのテナント集めに奔走していた。「あらゆるグローバルブランドがすでにモール・オブ・サウジに入る、あるいは入ることが決まっています。1年前にリース契約を開始し、入居状況に非常に満足しています。パンデミックを経てサウジアラビア市場が盛り返している証拠です。これは復活です。当社は再開しつつあります」と彼は言った。

ショッピングモール以外にも映画館、スーパーマーケット、ホテルを運営しているMAFグループは、昨年、多くの施設が一時閉鎖を余儀なくされ、パンデミックの深刻な影響を受けた。スーパーマーケットのカルフールの再開が進む中、サウジアラビアの小売食料品事業は「再調整」を行っている、と彼は言った。

「昨年、人々は必要以上に買いだめしていました。食品を購入できなくなる不安はなくなったので、もうそのようなことにはならないでしょう。そこで、2021年初めには再調整を行いました。しかし、9月から伸びが戻ってきていることは非常に重要です。来年は必ず成長の年になるでしょう」と彼は話した。

パンデミックの間に多くの家庭が生活必需品をオンラインで購入するようになり、その習慣の一部は定着しつつある。サウジにおける食料品のオンライン売上は総売上高の約10～12パーセントを占め、中東最大規模だと彼は言った。

MAFの他の2大市場であるアラブ首長国連邦とエジプトも順調に回復し、成長している、と彼は語り、「世界の小売経済の回復は他の業界より好調です」と付け加えた。

映画館VOXの事業については、映画館事業がネットフリックスなどの配信サービスに取って代わられる恐れは間違いだったことがはっきりしたと言い、「人々は体験を求めています。映画館に戻ってきています」と述べた。

しかし、昨年はスタジオが製作の中断を余儀なくされたため、映画事業にはまだ良質のコンテンツが足りない状態だ。

MAFは中東や周辺地域の映画コンテンツを推進する道を検討している。「当社の顧客が求めているのはアラビアのコンテンツ、湾岸のコンテンツ、エジプトのコンテンツです。当社ではローカルコンテンツの開発と製作の促進も計画しています。これは多くのパートナーとともに進めています」とベジャニ氏は述べた。

ベジャニ氏はまた、GCC諸国における国境を越えた貿易が、EUやASEANなど他の貿易圏と比較して慢性的に低水準のままであることにもふれた。

「中東地域では、労働生産性が世界の他地域の半分しかない地域が以前よりも増えています」と彼は言い、関税の撤廃と労働力の自由な移動を提唱して、複数のGCC諸国に入国できる特別な「ビジネスビザ」発給の可能性にふれた。