• 元ホワイトハウス広報部長のアンソニー・スカラムッチ氏が運営する会議が中東で開催
• 異文化間のより深い相互理解を促進する対話を提供するプラットフォーム

Frank Kane

ドバイ: 初の中東SALT会議 — 元ホワイトハウス広報部長のアンソニー・スカラムッチ氏が運営する国際ソートリーダーシップ・プラットフォーム— が火曜日にアラブ首長国連邦（UAE）の首都アブダビで始まる。

投資、金融、政策決定に関わる世界中のリーダーたち約1,000名が、アブダビの金融ハブであるアブダビグローバルマーケット（ADGM）にこの2日間のイベントのために集結する。このイベントは「金融、テクノロジー、地政学の交差点でのコラボレーションを促進」するための「ダボススタイル」のフォーラムだということだ。

自身の投資会社スカイブリッジ・オルタナティブのもとで2009年にこの会議を創設したスカラムッチ氏はアラブニュースの取材に対し、「会議には非常に著名な影響力のある人々が参加する予定で、講演、1対1の『二者会議』、世界中のビジネスやテクノロジー分野の指導者たちのネットワークづくりが行われる」と話している。

「このような対話を通して、我々は異文化間の相互理解を深め、最も差し迫った世界的課題の解決に着手することができる」とスカラムッチ氏は語っている。

主要な年次会議は毎年ラスベガスで開催されているが、それ以外に、これまで東京とシンガポールでも会議が開催された。

今回の会議は非常に地域的特色に富んだ顔ぶれが参加する見込みだ。ファイサル国王イスラム研究センター会長であるサウジアラビアのトゥルキー・アル・ファイサル王子、ADGM議長のアハメド・アリ・サイエ氏、ムバダラ・インベストメント・カンパニーCEOのカルドゥーン・アル・ムバラク氏など。アリ・サイエ氏とアル・ムバラク氏はUAEからの参加だ。

アリ・サイエ氏はいう。「堅調な経済環境、幅広い産業、政治的な安定により、UAE は世界有数の魅力的な投資対象国としての地位を維持し続けている」

さらに「SALTアブダビ会議は国際的なビジネスや政策立案に関わる人々に、アブダビやUAE が現在また長期に渡って提供できることに関する知見を得るための、新たな機会となる」と語った。

会議に参加する国外のソートリーダーには、ジョン・フランシス・ケリー元米大統領首席補佐官、マッテオ・レンツィ元イタリア首相などがいる。

「今後の米国とアラブとの関係」が月曜日のパネルディスカッションのテーマとなる。このセッションではアラブニュースのFaisal J. Abbas 編集長が司会をつとめ、米外交問題評議会のリチャード・ハース会長、Pharos Strategic Consulting CEOのNorman Roule氏、イッサム・ファレス研究所研究員のDania Koleilat Khatib氏がパネリストとして参加する。

同じ日に、もう1つのパネルディスカッションが、レンツィ氏と英国のフィリップ・ハモンド元財務大臣を迎え、フィナンシャル・タイムズ主任外交担当コラムニストのギデオン・ラックマン氏を司会として、「ヨーロッパの将来」をテーマに開催される。

参加者たちは米国の政情に対するスカラムッチ氏の最新の見解に触れることにも期待していると思われる。

スカラムッチ氏はドナルド・トランプ大統領に対する強烈な批判者の1人であり、共和党は来年の大統領選で別の候補者を擁立すべきだというキャンペーンを主導している。

「トランプの全くでたらめなで、嘆かわしい振る舞い、共和党内の大統領への抵抗の少なさは、今日のアメリカの偽善について、多くのことを教えてくれる」とスカラムッチ氏は語る。

そして「トランプは明らかに法を犯しているが、その行動を諫めようとはしないおべっか使いどもと信奉者の群に囲まれている」と批判した。

「トランプはアメリカの指導者としてふさわしくないと私は考えている。我々の体制は誰もが法に服することを保証するものだ。大統領は奉仕するものであって、ルールではない。あいつは売国奴だと思うよ」