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SABIC、アラムコ、Sinopecが石油化学コンビナート開発の実行可能性を評価へ

SABICはサウジアラビア証券取引所に提出した声明の中で、この覚書が18ヵ月間有効であると説明している。(Shutterstock)
SABICはサウジアラビア証券取引所に提出した声明の中で、この覚書が18ヵ月間有効であると説明している。(Shutterstock)
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19 Dec 2022 12:12:13 GMT9
19 Dec 2022 12:12:13 GMT9

アラブニュース

リヤド:サウジアラビア基礎産業公社(SABIC)はこのほど、エネルギー大手のサウジアラムコおよび中国石油化工集団(Sinopec=シノペック)とともに、ヤンブーにある既存製油所と統合させた石油化学コンビナートの開発について、その経済的、技術的な実現可能性を評価することを内容とする覚書(MoU)に調印した。

SABICは、サウジアラビア証券取引所(Tadawul)に提出した声明の中で、この覚書は18ヵ月間有効であると述べている。

今回の覚書への調印は、中国の習近平国家主席がサウジアラビアを訪問し、中国とサウジの関係を強化したわずか数日後に行われた。

習氏は、中国がサウジアラビアとの石油貿易を拡大することにも言及した上で、今回の訪問が、中国とエネルギー資源の豊富な中東との関係にとって歴史的な節目になるとしていた。

Sinopecは12月、SABICとの契約とは別に、サウジアラムコとの間で、中国福建省Gulei地域に、年産1600万トンの第2期石油精製プロジェクトと年産150万トンのエチレン施設を建設する枠組み合意(包括協定)にも調印している。

「これらのプロジェクトは、中国とサウジアラビア両国における近代的、効率的かつ統合的な下流セクターの構築に貢献する機会を提供するものだ。また、当社がアジア最大の経済大国である中国にとって、エネルギーと化学製品を供給する信頼あるサプライヤーであり続けるという長期的な誓約を裏付けるものでもある」。アラムコのダウンストリーム担当上級副社長、ムハンマド・Y・アル・カフタニ氏はこのように述べている。

アラムコは、2030年までに液化石油化学製品の生産能力を日量400万バレルまで拡大することを目指しており、今回の発表は、中国にとっての信頼できるエネルギー供給企業としての役割を固めるものだとしている。さらに声明は、この協力関係が、世界有数のエネルギー・石油化学企業に成長し、高品質の製品と信頼度の高いエネルギーを供給するというSinopecの構想にも合致していると述べている。

SinopecのYu Baocai社長は声明の冒頭で、サウジアラビア企業との今回の協業は、「既存の協力を通じて達成される新たな節目であり、すべての関係者の相互信頼と相互理解を象徴し、エネルギー転換に共同で対処することへの確信を強めるもの」だと述べた。

SABICは11月初め、サウジアラムコとともに、ポーランドの精製会社であるPKN Orlenとの間で、ポーランドおよび他の欧州市場における石油化学プロジェクトへの共同出資の可能性を検討する初期合意書に調印した。

また先月には、SABICは需要の拡大に対応し、原油を石油化学製品に変換するプラントを建設する意向を発表している。

SABICはTadawul向けの声明の中で、Ras Al Khairにある「原油からの化学品製造」コンビナートにおいて、日量40万バレルの原油を化学品に変換する見込みであると説明している。

サウジアラムコはSABICの株式の70%を所有しており、下流セクターのプロジェクトや石油化学施設に数十億ドルを投資してきた。

サウジアラムコは12月初め、フランスの石油メジャーであるトタルエナジーズと提携し、推定約110億ドルを投じてサウジアラビアに石油化学施設を建設することを決めた。

両社が発表した共同プレスリリースには、「Amiral」と名付けられたこの石油化学施設は、サウジ東部沿岸のジュバイルにある既存のSATORP製油所と一体的に所有、運営される予定であることが記されている。

ジュバイルの石油化学施設は、2023年第1四半期に建設工事が開始され、2027年までに操業を始める予定。 また、この施設では、7,000人以上の直接、間接の雇用が創出される見込みだ。

 

 

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