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サウジのスターテニスプレーヤー、ヤラ・アルホグバニ、王国のテニス・コミュニティの発展を願う

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04 Feb 2024 02:02:04 GMT9
04 Feb 2024 02:02:04 GMT9
  • 19歳のヤラ・アルホグバニが、自身のキャリア、サウジアラビアにおけるテニスの発展、憧れのオンス・ジャバーと肩を並べることについてアラブニュースに語った。

リーム・ワリド

リヤド:サウジアラビアのテニス選手、ヤラ・アルホグバニにとって、この数カ月は確かに「非現実的」だった

19歳の彼女は、リヤドの自宅でオンス・ジャブールとアリナ・サバレンカ、ノバク・ジョコビッチとカルロス・アルカラスのテニスの試合を初めて生中継で観戦した。彼女は彼らスター選手たちと交流し、練習し、会話する機会を与えられた。

彼女はまた、サウジアラビア・テニス連盟アンバサダーへの就任が発表されたラファエル・ナダルにも会った。彼は、サウジアラビアがこのスポーツで若い才能を育てることへの支援を約束しており、サウジアラビアにアカデミーを開設する予定だという。

ジェッダで開催されたネクストジェネレーション・ATPファイナルズは、サウジアラビアの地で開催された初の公認テニストーナメントであった。そして、女子ツアーの名誉あるシーズンフィナーレ、WTAファイナルズがリヤドに新たな開催地を得る、との話題もあり、間もなく公式発表が行われると予想されている。

アルホグバニはアラブニュースに対し、「これは確実に人生を変えるでしょう。長い間それを夢見ていた人もいます。エキシビションのチケットを手に入れるのにも、オンラインで20万人くらいが待機していたと思います。それがWTAファイナルズではどうなるか、想像してみてください」と語った。

「特に女性にとって、テニスだけでなく、一般的にスポーツにおいても、このことは確実に人生を変え、多くの人々の目を開かせ、より多くのスポーツ体験と健康的なライフスタイルを促すでしょう」

アルホグバニは、サウジアラビアにおけるテニスの最近の発展が、すでに王国の子供たちに大きな影響を与えていることを指摘する。彼女は、トップスターたちがスポーツ教室に参加し、知識を分かち合う際に、どれほど熱心に取り組んでいるかを見て感激したと語った。

「私の、そして中東のみんなにとっても大きな憧れであるオンス選手がサバレンカ選手と対戦したことは、少し前には想像もしていなかったことです」と彼女は語った。

「チケットは完売し、大勢の観客が詰めかけたことも信じられない光景でした。だから、このような試合やトーナメントが増えることは、このスポーツの発展につながるし、WTAのトーナメントが多く開催されるのは本当に素晴らしいことです。こうした大会の開催が私たちに与えることができる影響は計り知れません」

「オンス選手と話をする機会を得られました。彼女はとても優しく、現実的で、私たちにとって素晴らしいロールモデルです」

「そしてノバク・ジョコビッチ選手です。彼に会う前は、少し怖いイメージがありました。でも実際に会ってみると、本当に素晴らしい人でした。彼はサウジのテニスについて非常に気にかけ、好奇心を持っていました。さらに彼を好きになりましたよ」

「彼から多くの質問を受けました。彼に大きく注目され、評価されていると感じたのは特に良い体験でした。その後、多くの子供たちがテニススクールに申し込んだに違いありません」と彼女は付け加えた。

アルホグバニは、今週末にアブダビで開催されるWTA500の予選ラウンドにワイルドカード(主催者推薦)で出場する。ティーンエイジャーの彼女にとって、このレベルの大会は初めての経験で、彼女はそれを最大限に生かしたいと考えている。

「これは間違いなく、私の夢がかなった瞬間です。昨日練習から帰る途中、シャトルバスの中で、うれしくて泣いてしまいました」

「まさしく、非現実的な感じです。夢と言うよりは、白昼夢です。夢見ていたことが実際に目の前で起きているのですから」

「私が国を代表すること、特に、テニスというスポーツにおいて、女性として国を代表する機会を得られて非常に幸せです。私は長い間、これを夢見て、そして目指してきました。だから、この機会を得られたことは私にとって大きなことです」

ジュニア時代、アルホグバニはシングルスで1つ、ダブルスで2つのタイトルを獲得した。彼女はまだシニアレベルでの足場を固めているところで、今シーズンの残りの具体的なプランはまだ練っていない。

アブダビには兄のアマルも同伴している。彼はこれまで一緒に大会に出場した際にコーチを務めてきた。

昨年秋に杭州で開催されたアジア大会では、彼らはサウジアラビア初の混合ダブルスチームとして歴史に名を刻んだ。

「決まったコーチはいません。いつもは兄と一緒に移動しています。私たちは一緒にやっているんです」

「私たちはトーナメントのために旅行した時、試合が重ならないようにできるか、トーナメントディレクターに尋ねます。彼(アマル)は私の試合の間は側にいて、私の試合が終わってから、自分の試合のためにウォームアップに行きます。その後、私が彼をサポートしに行くんです」

「兄がいるのは良いことです。私は兄に声援を送り、兄も私に声援を送ることができる。精神的な支えになっている。私には6人の兄弟がいますが、アマルが一番近いんです。私たちは良いつながりを持ち、コート内で互いに大いに助け合っています」と彼女は付け加えた。

アルホグバニのアジア大会は、シングルス開幕戦であっさりと敗退、計画通りにはいかなかった。しかし、彼女は3日にアブダビで行われる試合で、世界ランキング55位のサラ・ソリベス・トルモ(スペイン)と対戦する際には、より良い結果を出すことを希望している。

「前回、アジア大会に参加した時、うまく言えませんが、メンタルブレイクダウンと言うべきか、プレッシャーに追い込まれてしまった気がしています。サウジアラビアの女子テニス選手がプレーするのは歴史上初めてのことで、プレッシャーを感じたのだと思います」

「だから……良い試合ができず、良い成績を残せず、完全に打ちのめされた気分でした。そして、その試合の後、次にこのような代表の機会があったら、全力を尽くして、失うものは何もないと思うようにしようと自分に誓いました。実際、私は何も失うものなどないのです」とアルホグバニは述べた。

結果にかかわらず、彼女はUAEの首都で過ごすすべての瞬間を最大限に楽しんでおり、女子テニス会の大物選手と肩を並べる機会を得ている。チュニジアのジャバー選手への賞賛に加えて、アルホグバニは日本の4度のグランドスラムチャンピオン、大坂なおみの大ファンであることに言及した。

「今朝、朝食のときに彼女を見ましたが、『どうしよう』という気持ちで、朝食を終えることさえできませんでした。本当に、彼女のことが大好きなんです」と彼女は付け加えた。

アルホグバニは、プロとジュニアのレベルの差に「衝撃を受けた」と認めているが、コンスタントに多くの大会に出場することで、試合への自信をつけたいと望んでいる。

彼女にはいくつかの目標があるが、おそらく彼女の最大の夢は、サウジアラビアのテニス・コミュニティに本当の、肯定的な影響を与えることだろう。

彼女は語る。「私の個人的な目標、つまり、世界ランキング1位になりたいという夢は別にしても、誰もがそれを夢見ているでしょう。実際、私の子供の頃の夢もそうでした。しかし、今本当に望んでいるのは、ツアーで確立されたプレーヤーになることです。それが私の目標です」

「でも、コートの外では、サウジアラビア全土でテニス・コミュニティを作りたいと考えています。そうすれば、テニスをするために様々な都市からリヤドに来る必要もなくなります」

「ラファ(ナダル)選手はアカデミーを開いています。サウジアラビア全土にこうしたアカデミーがあり、テニスのコミュニティがあれば良いと思います」

「そして、アカデミーを持つこととコミュニティを持つことは違います。テニス・コミュニティでは、互いに励まし合い、助け合い、多くのことを学ぶことができます」

「特に私自身の経験から言うと、サウジアラビアにいて、優れたコーチや兄弟と一緒にプレーし、練習しているのは素晴らしいことです。しかし同様に、こうしたコミュニティは本当に必要であり、非常に助けになるのです」

「だから、もっとテニスが盛んになり、サウジアラビア全土に多くのテニス・コミュニティができることを望んでいます。そして、それは誰にでもアクセス可能で、過剰に排他的なものにならないようにしたいと思います。こうしたコミュニティがあり、それにアクセスできるなら、すぐにでもツアーに参加する選手が出てくるでしょう」とアルホグバニは付け加えた。

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