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WWEのスーパースターたちがいじめとの戦い方をサウジアラビアの子どもたちに指導

キング・アブドゥラー・スポーツシティ・スタジアムで行われた、いじめ防止キャンペーン「スターでいよう(Be A Star)」のアクティビティに集まった生徒とレスラーたち。(提供写真)
キング・アブドゥラー・スポーツシティ・スタジアムで行われた、いじめ防止キャンペーン「スターでいよう(Be A Star)」のアクティビティに集まった生徒とレスラーたち。(提供写真)
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20 Feb 2022 08:02:14 GMT9
20 Feb 2022 08:02:14 GMT9
  • こうした問題にどう立ち向かうかを皆に教えるのは私たちの責任だとタイタス・オニール選手は語った

アミーラ・アビド

ジェッダ: WWEのスーパースターたちが19日、「スターでいよう(Be A Star)」キャンペーンの一環として、サウジアラビアの子供たちにいじめとの戦い方を指導した。

ジェッダにあるダルアルフィクル小中学校(Dar Al-Fikr School)の小学3年生から中学3年生までの男女約60人の生徒たちが、とてつもなく強そうなプロレスのスーパースターたちから、淋しさや悩みへの対処法について学んだ。

キング・アブドゥラー・スポーツシティ・スタジアムに到着した生徒たちは、おそらくWWEファン誰もが馴染みのある、プロレスの試合の実況などを担当するマイク・ローム氏の声で迎えられた。

体験談を語ってくれたスーパースターたちは、 タイタス・オニール、ナタリア、ドリュー・マッキンタイア、ビアンカ・ブレア、リヴ・モーガン、ニッキー・ASH(アッシュ)、そしてリドルの各選手。

レスラーと学生たちはローム氏のアナウンスで迎え入れられた後、スーパースター2人ずつの3つのグループに分けられた。スーパースターたちが用意したアクティビティは、単なる遊びではなく、子どもたちにさまざまなことを教え、人生においてより大事なことを理解させるためのものだった。

アクティビティの一例は、毛糸玉を投げられたチームメンバーが、自己紹介をしながら、自分の好きなことを挙げていく、というものだ。投げられたメンバーは、糸を持ったまま毛糸玉を他の生徒に渡していく。このアクティビティが終わるときには、それぞれの個性の違いに関わらず、全員が糸でつながりを持つことになる。

一連のアクティビティの後、WWEのスターたちは、自分自身の悩みとその対処法について一人ひとり語った。

スーパースターたちは、ネットいじめ、他人と何がどう違おうとそれは悪いことではないこと、自身のネガティブな感情への対処法、誰か他の人が問題を抱えていたらどうするべきか、などを話題にした。

「特にネットいじめについては、ジェッダでもテキサスでも場所に関係なく、ネット上で意地悪なことを言ったりやったりする人たちがいつもいるという問題があります」とタイタス・オニール選手はアラブニュースに語った。「こうした状況にどう対処するか、どうやって自分の感情をコントロールするかを皆に教えるのは、ネットで影響力の大きいプラットフォームを持つ私たちの責任だと思います。」

「私はいつも、『知らない人が言うことを、真剣に受け取らないようにしましょう』と言っています。あなたについていろいろと否定的に言う人はたくさんいるでしょうが、彼らはあなたのことを知りもしないのですよ、せいぜいテレビでのキャラクターや名前、ソーシャルメディアのハンドルネームを知っているくらいなんですよ、とね。」

ニッキー・ASH(アッシュ)というリングネームのニコラ・グレンクロス選手は、生徒たちに自分の体験を話した。「私は多くのネットいじめに遭いました。私が被ったマスクやコスチュームが嫌われていたのです。もし誰かがあなたをいじめていても、何かできる対策は必ずあります。例えば大人に相談したり、悪く言っている人たちをミュートする、といった方法もあります。」

また、いじめる側の心理についても彼女は説明した。「そういう人たちは私たちに反応をしてほしいんですよ。でも私は反応なんかしません。私はスーパーヒーローなのだから、相手なんかしなくていいんだ、と思っていればいいのです。」

ローム氏は、その場にいる人たちの中でいじめられた経験のある人に挙手を求めた。すると、一部の生徒たちとともにレスラーたちも全員が手を挙げ、生徒たちとスーパースターたちにの間には個性や才能に大きな差があるにもかかわらず、共通点もあることが明らかにされた。

ナタリア選手(本名ナタリー・キャサリン・ナイドハート・ウィルソン)は、アラブニュースに次のように語っている。「子供たちには、私たちはみんなつながっていて、本当にみんな似ている存在なのだということを知ってもらうことが大切です。子供たちはテレビで私たちを見ることもあるでしょう。WWEは世界的な企業で、世界中の180の国で放送され、30の言語に対応しているのですから。私たちを直接見て、毎週テレビに出ている人たちだけれども実物は自分たちと同じ人間だと知ることは、子供たちにとって現実的な感覚を養うとても良い経験になるはずです。」

ナタリア選手は、自分たちは皆、苦難やいじめ、逆境を経験してきたと話す。彼女が子どもたちに助言したいというもう一つの点は、感情をコントロールし、ソーシャルメディア上で直面するかもしれない問題に対処することで、困難に立ち向かう力を養うことだ。「私たちは、子どもたちが自分を守るために立ち上がることができ、強く前向きに生きられるようになるよう願っています。」

子どもたちは、前よりも強く前向きな気持ちになって会場を後にした。また、レスラーたちも、間もなく行われる興行に向けて、そして再びジェッダに戻ってきたことに、気持ちを高揚させていた。

オニール選手は言う。「ジェッダは私を有名にしてくれた場所です。ここの人々はとても親切で優しい。初めて来たときは、ニュースでたくさんのステレオタイプな情報に触れていましたが、実際に来てみると、聞いていたのとはまさしく正反対でした。本当に目から鱗が落ちるような経験でしたね。」

ナタリア選手は、サウジアラビアで行われる女子選手による3試合のうちの1つに参加できたことを光栄に思っていると語った。「WWEに所属する一人の女子選手として、この機会に試合ができるをとても名誉に感じています。」

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