アミン・アッバス

アブダビ：第16回「ナジャ・アブダビ」が10月16～18日にアブダビ国立展示センター（ADNEC）で開催され、日本を含む国内外の大学や機関が参加した。

日本国際協力センター（JICE）アブダビ事務局の青木茂人局長はアラブニュース・ジャパンに対し、ナジャ・アブダビへの日本パビリオンの参加について語った。「今年のナジャ・アブダビには日本から8大学（九州大学や女子美術大学）を招待しました。私たちはこのイベントに2013年から参加しています。今年は来場者数の点では2019年と同程度だったと思います。特に、日本の教育についての詳しい情報を求める学生さんが多かったです」

宇宙工学や機械工学などの工学系の課程に関心を示す学生が他の課程よりも多かったという。

「様々な日本の大学で学んでいるUAEからの学生さんの数は、新型コロナパンデミックによって減少し、現在は約70～80人です。UAEからもっと多くの学生さんに来ていただくこと、イベントの後に彼らにアプローチできることを楽しみにしています」

九州大学の学術研究者でJ-MENAプロジェクトのメンバーであるカウラ・ベンサイダさんはアラブニュース・ジャパンに対し、J-MENAは日本国内の30大学で学ぶ中東からの留学生の数を増やすことを目的としていると語る。

「日本のトップ国立大学の一つで世界大学ランキングのトップ200にも入っている九州大学を拠点に、学部生と大学院生の両方を対象に英語をベースとした様々なプログラムを提供しています」

ベンサイダさんによると、宇宙工学、機械工学、コンピューター科学に関心を示す学生が最も多いという。

ナジャは過去15年間、入学、相談、奨学金の機会、留学の選択肢、同窓生の交流などについての情報を来場者が得られる確かな場所だという評判を築き上げてきた。

ナジャのイベント責任者であるディマ・アル・サディ氏は次のように語る。「インフォーマでは、ナジャ・アブダビとナジャ・ドバイは学生さんが将来の成功へのロードマップを作るのを支援する素晴らしい手段だと思っています。これは、公共部門と民間部門の両方で経済を牽引するのに必要な技術的・実践的スキルを将来の世代に提供することを目指す教育省の『高等教育国家戦略2030』の実行にも沿っています」

今年のナジャへの出展者には、イギリス、カナダ、米国、ドイツ、スペイン、フランス、ハンガリー、キプロス、日本、シンガポール、マレーシアなどの大学が並んだ。キングス・カレッジ・ロンドン、ウェスタン大学、ウォータールー大学、マクマスター大学、バージニア工科大学、エンブリー・リドル航空大学、デブレツェン大学などの国際大学が参加した。ザイード大学、UAE大学、高等技術大学、ソルボンヌ大学アブダビ、シャルジャ大学、ムハンマド・ビン・ラーシド医科健康科学大学など、UAEの全てのトップ大学も出展した。

ナジャ・アブダビとナジャ・ドバイそれぞれの「サクセス・ハブ」では、好奇心を満たすための盛りだくさんの講演スケジュールが用意された。プレゼンテーションのテーマは、「イギリス、カナダ、ドイツ、スペイン、ハンガリーでの留学・生活」のほか、「仕事と教育の未来」「デジタル変革：期待と現実」「オルタナティブキャリア：コンピューターゲーム」「ハッキングとAI」「卒業後の米国での就業機会」「アートスクール出願のためのポートフォリオのヒント」などだ。