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「米台連携」継続を歓迎=日本政府、中国の動き懸念―台湾総統選・民進党勝利

上川陽子外相は13日、「台湾は基本的価値を共有する極めて重要なパートナーだ。協力と交流の深化を図る」とした上で「台湾を巡る問題が対話により平和的に解決されることを期待する」との談話を出した。(AFP)
上川陽子外相は13日、「台湾は基本的価値を共有する極めて重要なパートナーだ。協力と交流の深化を図る」とした上で「台湾を巡る問題が対話により平和的に解決されることを期待する」との談話を出した。(AFP)
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14 Jan 2024 09:01:48 GMT9
14 Jan 2024 09:01:48 GMT9

台湾総統選で民進党の頼清徳副総統が勝利したことを受け、日本政府や自民党内では13日、従来の米台連携路線が続くとみて歓迎の声が上がった。国民党などが政権を奪取した場合、中国に対する姿勢で日米との足並みが乱れる懸念があったためだ。一方で、中国が台湾への圧力を強めるとして警戒感も広がった。

上川陽子外相は13日、「台湾は基本的価値を共有する極めて重要なパートナーだ。協力と交流の深化を図る」とした上で「台湾を巡る問題が対話により平和的に解決されることを期待する」との談話を出した。

政府は総統選について「結果次第で東アジア情勢に与える影響は相当大きい」(首相官邸幹部)と注目。岸田文雄首相は2024年の重要な海外選挙の一つに挙げ、「これからの10年を決める分かれ道になる」と繰り返し強調してきた。

頼氏は親日的な立場で知られ、たびたび来日している。22年7月には安倍晋三元首相の葬儀に参列。日台関係に関わる自民の閣僚経験者は取材に「台湾との絆がますます強固になる」と述べた。

「一つの中国」を掲げる中国の立場に配慮する政府だが、基本的に「親中」とされる国民党の政権復帰は避けたかったのが本音だ。蔡英文政権の対中政策継承を掲げた頼氏の姿勢には好感が広がっており、自民ベテランは「価値観が共通する日米との連携を通じ、中国の行動を抑える路線を取るだろう」と語った。

自民党は昨年8月に麻生太郎副総裁が台湾を訪れて会談するなど頼氏との関係を深めてきた。この1年余り、萩生田光一前政調会長らも相次いで訪台。今後も関係強化を図る考えだ。

民進党政権の継続に関しては、台湾海峡情勢の一段の悪化を危ぶむ声も上がる。蔡政権下で軍事的圧力を強めてきた中国について、日本政府関係者は「軍事活動の範囲を広げるだろう。緊張を高める動きに出るかもしれない」と予想した。

台湾有事への対処に関し、麻生氏は10日、「日本政府は存立危機事態と判断する可能性がある」と述べ、安全保障関連法に基づく集団的自衛権の行使に言及した。政府はこれまで以上に情勢変化に神経をとがらせることになりそうだ。

首相は就任以来、米国をはじめ各国首脳と「台湾海峡の平和と安定の重要性」を確認。台湾統一の野心を隠さない習近平政権をけん制してきた。引き続き国際社会に同調を呼び掛ける方針だ。 

時事通信

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