東京：日本で26日に10年ぶりに外国人の死刑が執行された。死刑囚の中国人男性は2003年の一家4人への強盗殺人で有罪の判決を受けていた。

魏巍（ウェイウェイ）40才は16年以上刑の執行を待っていた福岡の拘置所で、26日に絞首刑に処されたと森雅子法相は述べた。

魏は福岡で強盗目的で衣料品店オーナーの自宅へ押し入りオーナーとその妻、子供2人を殺害し有罪判決を受けた。彼と二人の中国人の共犯者は、遺体に重しを付けて海に捨てたと森法相は記者会見で述べた。

日本は国際的な批判が高まっているにもかかわらず、死刑制度を維持してきた。

森法相は国際的な死刑制度反対の動きを考慮に入れながら、慎重に検討した後に執行命令に署名したと述べた。

日本は法律を守る国であり、刑の執行は刑事司法制度に基づいていると森氏は述べた。

「極めて冷血で残忍な事案であり、罪もない幸せな家族4人が命を奪われた」と彼女は述べた。

日本の共同通信社によれば、魏の二人の共犯者は中国で裁判を受け、一人は死刑を宣告され、もう一人は終身刑が確定している。

アムネスティ・インターナショナルは、この絞首刑は日本が「驚くほど生存権への尊厳に欠けている」ことを示していると述べた。

「日本は他の先進国に大きく遅れを取っていることを示した」と、同団体の東アジア研究員、アーノルド・ファング氏は声明で述べた。100以上の国が死刑を廃止していると彼は付け加えた。

極刑を維持しているのは先進7カ国の中で日本と米国の2カ国だけである。日本政府による調査では、一般の人々の圧倒的多数が死刑執行を支持していることが示されている。

法務省によれば、現在、日本では112人が死刑執行を控えており、その内84人が再審を求めている。

日本では死刑執行は極秘裏に実行され、囚人は絞首刑が執行される日の朝まで自分の運命を知らされない。2007年から日本は死刑に処された人の名前と犯罪の詳細の一部を開示し始めたが、開示はまだ制限されている。

安倍晋三首相が2012年に政権に返り咲いてから、政府は39人の死刑を執行した。昨年は、死者を出した地下鉄サリン事件で有罪となったオウム真理教の教祖と12人の元信者を含む15人の絞首刑を執行した。

死刑に反対する与党の党員も含め、一部の国会議員は先ごろ死刑についての公開討論を推進するグループを立ち上げた。

AP通信