Since 1975
日本語で読むアラビアのニュース
  • facebook
  • twitter
  • Home
  • 日本
  • 御巣鷹の尾根、墓標に祈り=式典、4年ぶり遺族参列―日航機墜落38年

御巣鷹の尾根、墓標に祈り=式典、4年ぶり遺族参列―日航機墜落38年

帰省客らが乗った日本航空ジャンボ機が山中に墜落し、乗客乗員524人のうち生存者は4人だった。(AFP)
帰省客らが乗った日本航空ジャンボ機が山中に墜落し、乗客乗員524人のうち生存者は4人だった。(AFP)
Short Url:
13 Aug 2023 12:08:32 GMT9
13 Aug 2023 12:08:32 GMT9

520人が犠牲となった日航機墜落事故は、12日で38年を迎えた。遺族らは朝から墜落現場となった群馬県上野村の「御巣鷹の尾根」の墓標を目指し、慰霊の登山を行った。夜には遺族が4年ぶりに参列して式典が営まれ、祈りに包まれた。

尾根などには犠牲者の名が刻まれた多くの墓標が点在している。長姉の山口静子さん=当時(32)=一家4人を亡くした横浜市の宮坂幸子さん(65)は、おいの小山健太郎さん(40)らと昇魂之碑が立つ現場に登った。両親は2013年と16年に他界。「その後もいろんな事故が起きている。

日航機事故を知らない若い人も多いが、残された家族のつらい思いを伝えていかなければいけない」と話し、空の安全を願った。

埼玉県春日部市の中村晴男さん(80)は、よくお酒を酌み交わした義兄の佐田弘さん=当時(53)=の墓標に缶ビールを供えた。山道を休みながらたどり着き、「やっと来たよ」と告げた。姉の和子さん(87)は体調を崩し初めて参加を見合わせた。自身も「いつまで続けられるか」と感じ、「来年もまた来られるように」と念じた。

麓の「慰霊の園」では夜、追悼慰霊式などが行われた。新型コロナウイルス禍で20年以降、3年連続で規模を縮小して開催されたが、4年ぶりに遺族が参列。亡き人の名前が刻まれた祭壇でろうそくをともし、発生時刻の午後6時56分に黙とうをささげた。神奈川県大和市の若本千穂さん(58)は祭壇の父昭司さん=当時(50)=の名をいとおしそうに触れ、「また来るね」と語り掛けた。

慰霊登山に訪れた遺族は76家族272人で、昨年より122人増えた。
 
近年は高齢などを理由に登山を見合わせる遺族も多い。式典の様子はインターネット中継されたほか、今年は13日までの3日間、山中に高速衛星通信によるネット環境が整備された。
topics
特に人気
オススメ

return to top