テヘラン: 21日、裁判官によると、イランの裁判所は8月にイスラム教シーア派の聖廟で起きた銃乱射事件で有罪判決を受けたタジク人男性に死刑判決を下した。
イラン南部にあるファールス州の州都シーラーズで起きたシャー・チェラーグ廟への襲撃は、後にダーイシュの犯行とされた同じ場所での銃乱射事件から1年も経たないうちに起きた。
死者2人と負傷者7人を出した8月13日の襲撃事件後、9人の容疑者(全員外国人)が逮捕された。
タジキスタン出身でダーイシュのメンバーとされるRahmatollah Nowruzof被告に2件の死刑判決が下されたと、司法当局のウェブサイト『ミザン・オンライン』が報じた。
同サイトによれば、被告は「モハレベ」(神への敵意)、および「国の安全保障に対する扇動と共謀」の罪で有罪判決を受けた。
また、「国の安全保障を乱す目的で集会に参加し、共謀した」ことを理由に、ほかの男性2人に懲役5年と国外退去の判決が下された、と付け加えた。
襲撃を受けて公開された映像や写真には、銃弾で粉々になった窓や、アーチ付きの柱廊のある複合施設の中庭で地面を染める血痕があった。
欧州連合をはじめ、イラク、ロシア、フランスなど数か国が銃撃事件を非難し、哀悼の意を表明した。
2022年10月、同聖廟で銃乱射事件が発生し、13人が死亡、30人が負傷した。後にダーイシュが襲撃を主張した。
イランは7月8日、「史上最悪の不正、武装反乱、国家安全保障に反する行為」で有罪判決を受け、殺害をめぐって男性2人を公開で絞首刑にした、と当時ミザンは言及している。
ロンドンを拠点とする権利擁護団体アムネスティ・インターナショナルによれば、イランは中国を除くどの国よりも多くの人々を処刑しており、昨年は少なくとも582人が絞首刑に処され、これは2015年以来最多であった。
シャー・チェラーグ廟には、シーア派第8代イマームであるイマーム・レザーの弟、アフマドが祭られており、イラン南部で最も神聖な場所とされている。
AFP