エルサルム:イスラエル軍は10日、1967年から占領下としている領域に砲弾が打ち込まれたことを受け、ゴラン高原から砲撃で応戦したと発表した。
イスラエル軍は、ガザを拠点とするハマスとの戦争が開始してから4日目、地域の緊張も高まっている最中に声明を発表し、「兵士たちはシリアの発射地点に向けて大砲や迫撃砲で応戦している」と述べた。
軍は「シリアからイスラエル領内に向けて多数の砲撃があった」ことを明かした。
軍報道官はAFP通信に対し、攻撃は迫撃砲によるものと見られると語った。
7日にハマスが、封鎖されたガザ地区からイスラエル領内に対して前例のない攻撃を実行して以降、イスラエルとシリアの間で砲撃戦となったのはこれが初めてだった。
レバノンに接する北部の国境では、武装勢力と数日間に及ぶ衝突があり、新たな紛争の戦線が開かれるのではと懸念されている。
シリアに広範な情報ネットワークを持ち、英国に拠点を置いているNGOのシリア人権監視団によると、この砲弾は「レバノンのヒズボラと協力しているパレスチナの派閥」が 発射したものだという。
イスラエルは、1967年の第3次中東戦争でシリアのゴラン高原を占領。1981年にこの戦略的地域を併合したが、国連はこれを認めていない。
AFP