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アラブの国連大使らがガザの停戦を求め、パレスチナ人の「民族浄化」を警告

イスラエル軍がガザ北部およびガザ市の100万人以上の住民に対して、実行される可能性のあるイスラエルの地上侵攻の前に避難するようにという前例のない避難警告を発表した後、ガザ北部から南部へ避難するパレスチナ人たち。(AP通信)
イスラエル軍がガザ北部およびガザ市の100万人以上の住民に対して、実行される可能性のあるイスラエルの地上侵攻の前に避難するようにという前例のない避難警告を発表した後、ガザ北部から南部へ避難するパレスチナ人たち。(AP通信)
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14 Oct 2023 08:10:47 GMT9
14 Oct 2023 08:10:47 GMT9

エファレム・ コッセイフィ

ニューヨーク市:13日にアラブの国連大使らは、パレスチナのリヤド・マンスール特使と共に、イスラエル・ハマス間の紛争の即時停戦と、人道援助をガザの必要とする人々に届けるための仕組みを求めた。ガザでは、水、食料、燃料、その他の必需品が尽きかけている。

マンスール氏は、全てのアラブの指導者たちが一致団結して、「このパレスチナの人々に対する大虐殺を今すぐ止める」ことを求めていると述べた。「我々は人命を救わなければならず、彼らを直ちに救わなくてはならない」

同氏はニューヨークの国連本部で、自身のそばに立つ全アラブ諸国の国連大使らを示し、こう付け加えた。「我々はアラブグループとして団結している。今この時にパレスチナを支援しないアラブの外交官が1人でもいると考える人々よ、我々の結束を見るがいい」

マンスール氏は、ガザの人道的状況について話し合うための会議が行われている安全保障理事会の議場の外で語った。この会議は、今月に輪番制の議長国となっているブラジルが呼びかけ、UAEが支持して開催されたもの。

「人として、国際人道法の擁護者として、安全保障理事会として、新たなナクバを許してはならない。ガザ地区の230万人(の住人)を追い出し、エジプトへと放り出し、エジプトの問題にすることで、最初のナクバの75年を経て、もうひとつのナクバが我々の民衆に降りかかることを許してはならない」と、マンスール氏は述べた。

合計約120万人のガザ北部の全住民と全ての国連スタッフ、国連の学校・保健所・診療所に避難している人々に対し、24時間以内に南部へ移動するよう命令が出されたことを、国連はイスラエル軍から夜のうちに伝えられた。

アラブの国連大使らはイスラエル・ハマス紛争の停戦を呼びかけた。(アラブニュースの写真)

マンスール氏はグテーレス氏に、「事務総長職の道徳的権力を用いて、停戦・人道援助・民族浄化の実行(の阻止)という3点の計画の実行を支援する」よう求めた。

ステファン・ドゥジャリク国連報道官は、そのような避難は「破滅的な人道的影響なしに実現するのは不可能だ」と述べた。同氏は「そういった命令の撤回」を求め、こう付け加えた。「既に惨事であるものが破滅的状況に変わる可能性がある」

ガザでは完全に電力供給が停止しており、必要不可欠な保健・給水・衛生サービスが「崩壊寸前」になっていると、ドゥジャリク氏は述べた。

「病院では、枯渇する予備燃料の節約を強いられているため、毎日数時間分の電力しかない」と、同氏は加えて述べた。「医薬品と血液の深刻な不足にも直面している」

同氏によると、検問所が閉ざされたままなので、現在はガザに人道援助を運び込むことができず、現地の国連スタッフらはガザ地区内の国連の物資は「底をついた」と報告している。

ヨルダンの国連常駐代表のマフムード・ハモウド氏は、国連のアラブグループの会長でもある。同氏はアラブグループの第一目標は、11日にアラブ連盟の閣僚会議で採択された決議の内容が実行されるようにすることだと述べた。この決議は、紛争終結と、「今、眼前で起ころうとしている惨事と破滅を回避するため」のガザへの人道的アクセスの提供を求めるとともに、国際社会と国連に対し、ガザ北部から南部へのパレスチナ人の強制移動を防ぐよう求めており、強制移動は「パレスチナの住民の大規模排除につながるものだ」としている。

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