• この地域は、トルコの支援を受ける主流の武装勢力とハイアト・タハリール・アッ・シャームが支配する、反政府派の最後の拠点である

アンマン：10月26日、国営メディアによると、シリア軍はシリア北西部のハマーとアレッポの田園地域で8機のドローンを撃墜した。このドローンの攻撃により、シリア人3人が犠牲になり、他2人が負傷していた。そのわずか数時間前には、シリア軍が反政府勢力の支配する都市イドリブへの激しい攻撃を行ったとして反対勢力と救助隊から批判を浴びていた。

シリア軍によると、ハマーの田園地域のいくつかの村がイドリブから飛来したドローンの攻撃を受けた。反政府勢力によれば、それに先立ってシリア軍が発射したロケット弾により、イドリブで少なくとも4人の民間人が犠牲になった。

シリア軍側は、反政府勢力はイスラムジハーディスト（聖戦主義者）だとした上で、イドリブおよびアレッポの両県の政府支配地域で起きた攻撃は反政府勢力によるものだと主張し、反政権派の支配地域で民間人の居住区域で無差別爆撃を行ったことを否定した。

声明の中で、シリア軍はロシア空軍と合同でイスラム主義武装勢力ハイアト・タハリール・アッ・シャームの潜伏場所と訓練施設、弾薬庫に一連の攻撃を行い、多数の戦闘員と数人の軍司令官が死傷したと述べた。

「ロシア軍と共同で行った限定的攻撃により、多数のテロリストを殺害した」とシリア防衛省は声明の中で述べている。

負傷者の救助にあたった人々と地元住民によれば、シリア政府は過去3週間、ロシア軍戦闘機の援護を受けてシリア北西部の反政権派が支配する飛び地への攻撃を激化させていた。

反政府勢力関係者によると、ロシアとシリア両政府は世界がガザの紛争に注目していることを利用してシリアのバッシャール・アル・アサド大統領の権威主義体制下で暮らすことを拒む300万以上の住民が住む地域への攻撃をエスカレートさせている。

この地域は、トルコの支援を受ける主流の武装勢力とハイアト・タハリール・アッ・シャームが支配する、反政府派の最後の拠点である。

負傷者の救助にあたった人々と地元住民によると、24日のロシア軍による攻撃では、反政府勢力が支配するサラケブのシリア人向け難民キャンプが被害を受け、少なくとも5人の民間人が死亡した。

反政府勢力関係者によれば、今月に入ってからシリア軍とロシア軍による爆撃で、反政権派の支配下にある村や町で少なくとも60人の民間人が犠牲になっている。

数千人がこの空爆を逃れてトルコとの国境沿いのより安全な地域に避難した。

ロイター