• ハマスが統治するガザ地区の国境当局は、エジプトが最も重傷の81人をイスラエルの管理下にない唯一の検問所であるラファを通じて1日に入国させることに同意したと述べた

カイロ：数週間の戦争を経て、国境検問所の通行が開始される中、エジプトは、爆撃にさらされるガザ地区から来る負傷したパレスチナ人の治療を1日から始めるために準備を進めていると、医療および治安当局筋が述べた。

ハマスが統治するガザ地区の国境当局は、エジプトが最も重傷の81人をイスラエルの管理下にない唯一の検問所であるラファを通じて1日に入国させることに同意したと述べた。

AFPのあるカメラマンは31日に、ラファに集まった多数の救急車を目にした。

ハマスが統治するガザ地区への容赦ないイスラエルの爆撃が続き、包囲されたパレスチナ自治区である同地の保健省が子ども3,500人以上を含む8,500人以上が死亡したとする中で、今回の動きがあった。

この攻撃は、ハマスの戦闘員がイスラエル南部に侵入し、イスラエル当局者によれば民間人を主とする1,400人が殺害されたという、10月7日の攻撃を受けてのものだ。

「医療チームが明日（1日）に検問所に待機し、到着次第（ガザからの）患者を診て．．．そして患者を搬送する病院を決める」と、エジプトの都市エル・アリーシュの医療当局者がAFPに語った。

ラファ検問所の治安当局筋は、先に政府系のAl-Qaheraニュースチャンネルが伝えたこの情報を認めた。

先述の医療当局者は、ラファから約15キロメートル（9マイル）離れた北シナイ県シェイクズウェイドに、負傷したパレスチナ人を受け入れるため、敷地面積1,300平方メートル（約14,000平方フィート）の野戦病院が設置される予定だとも述べた。

米国は、ガザに閉じ込められている数百人のパレスチナ系米国人がラファを通って出られるようになることへの期待を表明した。

国務省のマシュー・ミラー報道官は、「この数時間ばかりの間に、我々はこの件に関して非常に素晴らしい進展を遂げたと考えている」と、ワシントンで記者らに述べた。

「いかなる人々を脱出させるいかなる合意も、米国民やその家族、そして他の外国国民の脱出の可能性を開くものともなることを期待する」と、報道官は語った。

また、米国は実用的な情報を入手し次第、ガザにいる米国民にラファに向かうよう伝えるとも述べた。

これより前に、米国当局者が検問所に関するエジプトとの合意について報告し、人々を通さないハマスを非難していた。

ミラー氏は、アントニー・ブリンケン国務長官がハマスの事務所があるカタールの指導者らとの電話会談の中で、ラファの問題を取り上げたと述べた。

各外国政府によると、ガザ地区には44か国、国連組織を含む28機関からの人々が暮らしている。ガザ地区では、イスラエルがハマスの攻撃を受けて16年間にわたる封鎖を強化したため、240万人が水や電気がなく、食料も乏しい中で爆撃に耐えている。

イスラエルの国家安全保障会議のツァヒ・ハネグビ議長は記者らに対し、イスラエルは負傷者についてエジプトと話し合っていると述べた。

しかし、同氏は援助物資の運搬に関してまだ議論中であることを明らかにしており、エジプトはより多くのトラックをガザに入らせたいが、イスラエルは1日あたり数十台を調べるのが限度だとしているという。

イスラエルを支持しながらも、人道面へのさらなる配慮を求める米国は、1日あたり100台のトラックがラファを通れることを望むと述べた。

検問所を開く決定の数時間前には、ガザで最大の難民キャンプにイスラエルからの攻撃があり、保健省によると少なくとも50人が死亡したという。

エジプトは31日に外務省の声明で、ジャバリアキャンプへの攻撃を「最も強い言葉で」非難し、「無防備な民間人を標的とするこういった無差別攻撃の継続による影響」について警告した。

AFP