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ヨルダン川西岸地区で入植者がパレスチナ人男性を殺害

ヨルダン川西岸地区で、入植者の襲撃によって燃やされた車両を確認するパレスチナ人。(ロイター)
ヨルダン川西岸地区で、入植者の襲撃によって燃やされた車両を確認するパレスチナ人。(ロイター)
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04 Dec 2023 06:12:37 GMT9
04 Dec 2023 06:12:37 GMT9

ラマッラー:パレスチナ当局によれば、占領下のヨルダン川西岸地区でイスラエル人入植者がパレスチナ人の村2か所を襲撃し、1人の男性を殺害し車両に放火したという。

パレスチナの救急サービスによれば、西岸地区北部の町カラワット・バニ・ハッサンで、住民が入植者およびイスラエル兵士と対立し、38歳の男性が胸に銃撃を受け死亡したという。

イスラエル軍は、現場に到着した兵士は、住民と入植者の対立を鎮めるために暴動鎮圧手段の行使や実弾射撃を行ったと述べている。

またそれに対抗してパレスチナ人が花火を撃ってきたため、イスラエル人1人とパレスチナ人4人が負傷したとも述べている。

この事件は現在調査中で、警察に引き継がれるとのことだ。

別の事件で、ヨルダン川西岸地区北部のナブルス市近くにあるマダマ村の村議会議長ワジー・アル・カト氏は、およそ15人の入植者が車に放火し、石で家屋の窓を割ったと証言した。

これらの攻撃は入植者に関わる一連の流れで最近起きた事件であり、米国のジョー・バイデン大統領など世界の指導者たちから非難が集まっている。バイデン政権は過激派の入植者に対してビザ発給の停止措置を課す予定だ。

パレスチナ人は、将来ヨルダン川西岸地区を独立国の一部にすることを望んでいる。しかしユダヤ人入植地が拡大し続けるうえに、米国支援の平和構築の取り組みは10年間近くも停滞しているため、ここ数か月で暴力事件が急増している。

暴力事件は今年に入って15年以上ぶりに最高水準となった。また10月7日のハマスによるイスラエル南部の攻撃に対抗し、イスラエルが飛び地であるガザ地区に侵攻して以来、暴力は激化の一途をたどっている。

入植者の暴力を監視する人権団体「イェシュディン」によれば、戦争が始まって以来93箇所のパレスチナ人コミュニティで、入植者による暴力事件が少なくとも225件発生しているという。

また土曜日の事件以前にも、このような攻撃で少なくとも9人のパレスチナ人が殺害されたと述べている。

パレスチナ当局によると、ナブルス近くの別の事件では、14歳の少年がイスラエル人兵士に撃たれて負傷したのちに死亡したという。イスラエル側は検問所で少年が兵士にナイフを振りかざしたからだと主張している。

ロイター

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