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米国家安全保障担当補佐官、交渉による結果こそがレバノン・イスラエル間の緊張関係解消への最善の方法

2023年10月15日、イスラエルと国境を接するレバノンの村、アル・ブスタンの民家で爆発するイスラエル砲の砲弾。(AP)
2023年10月15日、イスラエルと国境を接するレバノンの村、アル・ブスタンの民家で爆発するイスラエル砲の砲弾。(AP)
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17 Dec 2023 12:12:05 GMT9
17 Dec 2023 12:12:05 GMT9
  • イスラエルは、過去2か月の間にレバノンとの国境沿いの町や村から2万人以上の国民を避難させた
  • 「これを行う最善の方法は、交渉で結果を出すことである」とサリバン補佐官は言う

ベイルート:ジェイク・サリバン米国家安全保障担当補佐官は15日、レバノン・イスラエルの国境沿いの不安定な情勢についてイスラエル当局者と協議したとし、イスラエル北部の住民を安心させるには「交渉による結果」が最善であると付け加えた。

エルサレムで記者団に語ったサリバン補佐官は、イスラエル・ハマス戦争が始まった10月7日の翌日以来、国境沿いにあるイスラエルの軍事拠点を攻撃しているレバノンの過激派組織ヒズボラによる脅威を米政府は容認しないと述べた。

イスラエルは、過去2か月の間にレバノンとの国境沿いの町や村から2万人以上の国民を避難させたが、その何人かは、ヒズボラの戦闘員が国境沿い(レバノン側)に展開している限り家に戻る予定はないと懸念を示している。

「われわれは、ヒズボラやレバノン領土から見られるような脅威などテロ活動を容認しないという明確なメッセージを送る必要がある」と、サリバン補佐官はエルサレムで記者団に語った。

サリバン補佐官は、「これを行う最善の方法は、交渉で結果を出すことである」とし、そのような結果によって、「北部の国境にあるコミュニティーのイスラエル市民は、自分たちの命を奪ったりコミュニティーを破壊したりするような攻撃を受けることはないと理解できる」と付け加えた。

サリバン補佐官は「その脅威は外交を通じて対処可能であり、新たな戦争を起こす必要はない」とした。ただ、それでも、このような措置には外交だけでなく抑止力も必要であると米政府高官は述べた。

イスラエルとヒズボラは2006年夏に戦争をしたあだ敵。イスラエルは、イランに支援されたシーア派武装勢力を最も深刻な差し迫った脅威と見なし、ヒズボラがイスラエルに照準を合わせたロケット砲やミサイルを約15万発保有していると推定している。

2006年の34日間の戦争終結以来、国連平和維持軍数千人とレバノン軍が国境沿いに配備された。国境は長年、散発的な違反行為を除いておおかた平穏であったが、イスラエル・ハマス戦争が始まってからはすべてが変わってしまった。

10月8日以来、ヒズボラの戦闘員たちは国境沿いにあるイスラエルの軍事拠点を主な標的とした攻撃を数多く行っている。イスラエル軍のミサイル発射装置や戦闘機も国境沿い(レバノン側)の地域を攻撃している。

15日、イスラエル軍のドローンが国境の村にビラを投下し、ヒズボラがイスラエルへの攻撃に同地域を利用し、住民の命を危険にさらしていると警告。

レバノンの国営通信はイスラエル軍のドローンが15日、南部のヤリン村の民家を攻撃し、数人が負傷したと報じた。詳細は不明である。

14日、南部のマルカバ村に対するイスラエル軍の空爆により、ヒズボラの戦闘員が死亡。直近の戦闘が開始して以来、殺害されたヒズボラの総数は101人となった。

ヒズボラ幹部Ali Daamoush氏は金曜礼拝の説教で挑戦的な態度を示し、同組織は国境沿いでの攻撃をやめることはなく、国境から離れる予定もないと明言。

「イスラエル・アメリカの蛮行は、敵に損害を与えられるレジスタンスによってのみ阻止できる」とDaamoush氏。「脅迫などで、レジスタンスの立場や(レバノン)南部の隅々に行き渡るその存在を変えることはできない」

AP

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