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絶え間ない恐怖にさらされる東エルサレム地区のパレスチナ人

東イスラエルのイサウィヤでの衝突でイスライエル警察に逮捕される2名のパレスチナ人 (AP/Fファイル)
東イスラエルのイサウィヤでの衝突でイスライエル警察に逮捕される2名のパレスチナ人 (AP/Fファイル)
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08 Mar 2020 05:03:16 GMT9
08 Mar 2020 05:03:16 GMT9

エルサレム: ムラド・マフムードの14才になる息子は、東エルサレム地区でこの2年間に3回イスラエル警察に拘束された。彼の10才の子供は武装した警官に尋問を受けた。最近では、さらに状況が悪化することを恐れ、6人の子供たちに大半の時間を室内で過ごさせている。

「近所の店に使いにもやりたくない」とマフムードは言う。「この子たちが逮捕されることを恐れているわけではありません。この子たちが失明したり頭を撃たれたりしないかと恐れています。」

この9ヶ月間ほぼ毎日、イスラエル警察は法と秩序の維持に必要な活動として、東エルサレムのイサウィヤにあるパレスチナ地区に大挙している。

警察は家宅捜索や罰金を科す事に加え、10才の子供数人を含む数百人について石を投げた疑いで拘束した、と人権団体は語る。

警察が言う配備の強化を正当化するような、地元の若者が石や火炎瓶を投げるといった衝突は、警察の行動により頻繁に引き起こされている。

しかし、強襲自体が衝突を助長しており、恐怖感に満ちた環境で、親たちは子供を外で遊ばせることを恐れている、と住民や人権団体は語る。

事件当局はまだ捜査中であるとしているが、先月9才の少年が警官に顔面を撃たれ片目を失っている。

何が弾圧に拍車をかけているのかは明らかでないが、1967年の戦争で占拠され、後に併合された東イスラムへの支配を固めるため、警察がイサウィヤ発の事例を作ろうとしていると多くの住民は感じている。

東イスラムのパレスチナ人はイスラエルの居住権をもっているが、イスラエルの支配を認めない、あるいは、複雑で長い時間がかかる申請手続きを理由に、市民権を受け入れている人は少ない。これにより多くが弱い立場に立たされている。

「昨年5月から今日まで毎日、彼らは再びイサウィヤを占有している」と検眼医であり自治会のメンバーでもあるアミン・バラカットは語った。

イサウィヤは市内中心部からわずか数マイルの場所にあり、イスラエルのヘブライ大学の後方の丘の中腹に広がる。しかし、東イスラエルの他のアラブ地区同様、過密化し十分な扱いを受けていない。東エルサレムの入植地を含むその街のユダヤ人地域を支持する数十年のイスラエル政策の名残りである。ドナルド・トランプ大統領の中東和平構想は、イスラエルを強く支持し、パレスチナ人には拒否されたが、この構想の下、イサウィヤはイスラエルの中心地であり続けている。

集中的な襲撃は、昨年5月に始まったが、その後、警官隊に数メートル(ヤード)まで近づき花火を向けた20才の青年が警官に射殺された月に状況はエスカレートした。

強襲は被疑者個人に向けたものを越え、近隣住民20,000人への集団的処罰に等しいものとなっている、と人権団体は語る。

エルサレムでの平等な権利を擁護しイサウィヤの発展を近くで見守るイスラエルの団体、イル・アミムは、警察の動きは「前例のない範囲と規模」で「日常生活への著しい混乱」をもたらしている、としている。

一掃逮捕を目的とした強襲に加えて、警察は交通を制圧する無作為のチェックポイントを設置し、地方条例の軽微な違反に対し任意の罰金を科していると、同団体は話している。

AP

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