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ガザでは「普通の大きさの赤ちゃん」はもういない: 国連職員

ガザ地区南部のラファで、皿の横に座るパレスチナ人の子ども。(AFP)
ガザ地区南部のラファで、皿の横に座るパレスチナ人の子ども。(AFP)
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16 Mar 2024 12:03:09 GMT9
16 Mar 2024 12:03:09 GMT9
  • 「医師たちは、もはや普通の大きさの赤ん坊を見ることはできないと報告しています」と、ガザ北部の出産サービスをかろうじて提供している病院を訪問したアレン氏は語った。

国連(米国): ガザにおける人道的状況は、母親と赤ん坊にとって “悪夢 “となっている。医師たちは、小さくてひ弱な新生児、死産、十分な麻酔もないまま帝王切開を強いられる女性たちを報告している。

国連人口基金(UNFPA)のパレスチナ代表であるドミニク・アレン氏は、エルサレムからのビデオ記者会見で、「私は今週、ガザを発ちますが、ガザに住む100万人の女性や少女たち、とりわけ毎日180人の女性たちが出産する状況に、恐怖を感じています」と語った。

「医師たちからは、普通の大きさの赤ちゃんはもう見られないと報告しています」と、まだ何とか産科の機能を果たしているガザ北部の病院を訪問したアレン代表は語った。

「しかし、悲惨なことに、死産が増え、栄養失調や脱水症状、合併症による新生児死亡が増加しています。異常分娩の数は、イスラエルとの戦争が始まる前のおよそ2倍です。母親たちはストレスや、恐怖を感じ、栄養不足で疲労困憊しています。そして必要な医療提供がないためです」

「帝王切開のための麻酔薬が不十分だったという報告もあります」

「赤ちゃんたちは母親の腕に抱かれるべきです。遺体袋に包まれるのではなく・・・」

イスラエルは、ハマス殲滅という目標を掲げ、その政策を擁護している。国連は戦争で荒廃した領土にもっと援助を送るべきだと言い、国連やNGOによる、イスラエルの煩雑な検査が食糧やその他の必需品を妨げているという報告に反発している。

アレン氏によれば、イスラエル当局は助産婦用キットなどUNFPAの物資輸送を拒否したり、懐中電灯やソーラーパネルなどの物資を差し止めしたりしたという。

「人道的危機以上の悪夢です。破滅的としか言いようがありません」

ガザを車で走りながら見たものは、「本当に心に突き刺さった」と彼は言った。

すれ違ったり、話しかけたりした人はみな、「やせ細って、がりがりで、空腹で」、生き残るための日々の闘いに疲れ果てていた、とアレン氏は言う。

ある軍の検問所では、5歳くらいと思われる少年が両手を高く上げ、明らかに怯えている様子で歩いており、その後ろを少し年上の姉が白い旗を持ってついてきていたという。

AFP通信の公式集計によると、戦争は10月7日、ハマス過激派による奇襲攻撃でイスラエル国内で約1160人が死亡した。

保健省によると、イスラエルの報復作戦によって、ガザでは少なくとも3万1490人が死亡した。

AFP

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