• 「飢餓に苦しむガザの人々に、空路で援助を届けようとする我々の試みを、妨害するイスラエルの言い訳は聞かない」とフィダン外相

アンカラ：トルコとイスラエルは火曜、ガザ戦争で関係がさらに悪化する中、互いに貿易障壁を設けると発表した。

トルコは、イスラエルによるガザでの軍事行動を断固として批判しており、イスラエルへの54の製品の輸出を直ちに制限すると発表した。その中には、アルミニウム、鉄鋼、建設製品、ジェット燃料、化学肥料などが含まれる。これに対してイスラエルは、トルコからの製品の禁輸を準備していると述べた。

この発表は、トルコのハカン・フィダン外相が、イスラエルがガザへの人道支援物資の空輸作戦にトルコ軍の貨物機が参加することを禁止した、と述べた翌日に行われた。そして、イスラエルが停戦を宣言し、援助が途絶えることなく搬入できるようになるまで、イスラエルに対して一連の措置を講じると宣言した。

「飢餓に苦しむガザの人々に、空輸で援助を届けようとする我々の試みを、イスラエルが妨害する言い訳は聞かない」とフィダン外相は述べた。

先月の統一地方選挙で大敗を喫したトルコのエルドアン大統領は、イスラエルとの貿易停止を求める国内からの強い反発に直面している。批評家たちは、政府はイスラエルに対して強い非難を浴びせる一方で、有利な商業関係は続けており、二重基準であると非難している。

トルコのイスラム運動をルーツとする与党を率いるエルドアン大統領は、2003年の就任以来、イスラエルのパレスチナ人に対する扱いを率直に批判してきた。

同大統領は、イスラエルによるガザへの軍事攻撃後、同国への批判を強め、「ジェノサイド」に近い戦争犯罪と表現し、イスラエル、米国、欧州連合からテロ組織とみなされている過激派組織ハマスが、パレスチナの地と人々の解放のために戦っていると主張した。

イスラエルのイスラエル・カッツ外相は、Xへの投稿の中で、エルドアン大統領は「ガザの殺人者ハマスを支援するために、またしてもトルコ国民の経済的利益を犠牲にしている」と述べた。

同じ投稿の中で、同外相はアメリカ国内の組織に連絡を取り、トルコへの投資を止め、トルコ製品の輸入を控えるよう要請したと述べた。

イギリスの危機管理を専門とするインテリジェンス会社、ベリスク・メープルクロフトの中東・北アフリカ上級アナリスト、ハミッシュ・キニア氏は、トルコがイスラエルに貿易障壁をかける決断を下した背景には、国内の事情があると指摘し、エルドアン政権は「地方選挙での敗北を受け、支持層を結集させようとしている」と述べた。

「特にイスラエルが自国の貿易障壁で報復した場合、二国間の貿易は縮小するでしょう。トルコ政府は、国内の政治的支持を得られる可能性があるのであれば、貿易関係が損なわれても仕方がないと考えているのでしょう」と同氏は続けた。

トルコ統計機構によれば、イスラエルへの輸出額は2023年には54億ドルに達した。

トルコとイスラエルは、長年にわたる緊張関係を経て、2022年に両国の大使を任命することで関係を正常化していた。

1月以来、トルコ当局は、主にトルコに住むパレスチナ人に対するイスラエルのスパイ容疑で、私立探偵を含む数十人を拘束している。

AP