• エジプトでは、乏しいドルを調達するためにガス生産量の多くを輸出に振り向け、一部の発電所の稼働を維持するために汚染された重油を輸入している。

カイロ：カイロ中心部のアル・サブティヤ地区にある賑やかな工房の中で、オム・ガーダ氏の鍛冶屋は、聖なるラマダン（断食月）期間中の短い停電の後、毎日2時間の停電がまた始まったため、利益が落ち込んでいる。

昨年夏、予定されていた停電が始まったとき、アブドゥルファッターハ・エルシーシ大統領の下での長年にわたる安定した電力供給に慣れていたエジプト国民に衝撃が走った。

しかし、電力余剰を生み出すのに役立っていた天然ガスの供給は減少し、停電が再発した。

「停電は多くの障害を生み、私の利益を削っています」と、近くで金属切断機から火花が散る中、オム・ガーダ氏は言った。彼女が経営するこの工房は、この地域に何十とある、機械の動力を電気に頼っている工房のひとつである。

「昨日は2時間も待たされたお客さんがいました」

エジプトは最近、アラブ首長国連邦からの記録的な投資とIMFプログラムの拡大を確保し、外貨危機を緩和したが、停電は根本的な経済的課題を思い起こさせる。

停電は、エジプトが乏しいドルを調達するためにガス生産量の多くを輸出に振り向け、一部の発電所の稼働を維持するために汚染された重油を輸入したことから始まった。政府は当初、高温のせいだとしたが、政府が需要を満たすために輸出を一時停止した後も、問題は2023年まで続いた。

エジプトは地域のエネルギー輸出国としての役割を模索しており、サウジアラビアやリビアを含む国々への電力販売を視野に入れ、ギリシャとの相互接続を計画し、2つの液化プラントから液化天然ガス（LNG）貨物を出荷している。

しかし、自然エネルギーの開発は止まっており、2015年に巨大なゾール油田が発見されて以来、大規模な発見がないため、ガスの供給は疑問視されている。そのため2023年のガス生産量は2017年以来の最低水準に落ち込み、政府は最近LNG貨物の輸入を開始した。

政府関係者は、1億600万人の人口増加による需要の増加、エルシーシ大統領が支援するメガプロジェクト、都市開発による電力削減を非難している。

近年、経済が逼迫しているため、電力補助金の削減は遅れている。

エジプト電力省にコメントを求めたが、すぐに回答は得られなかった。

ロイター