• エジプトの大臣が日本人旅行者にGEMの訪問を呼びかける

ライラ・モハメド、カイロ

エジプトのラニア・エルマシャット観光大臣は、大阪で開かれた「ツーリズムEXPOジャパン2019」への参加中、日本旅行業協会（JATA）の田川博己会長と会談した。2人はエジプトへの旅行者を増やすため、二国間の協力体制を強化する方法について話し合った。

エルマシャット大臣は、1月～9月にエジプトを訪問した日本人旅行者数が、2018年の同時期と比べ38%増加したことを強調した。

彼女はエジプトと日本の間の強固な関係を強調し、両国の政治指導者間の友情と、多くの分野やプロジェクトにおける二国間協力体制のさまざまな側面について力説した。その中には、日本国際協力機構の協力を得て建設が進められている大エジプト博物館（GEM）も含まれる。GEMは来年のオープンを予定している。

エルマシャット大臣はエジプトへの日本人旅行者の増加について、現地の政治や治安が安定している結果であるとした。

彼女は、国際機関がエジプトの治安状況を称賛したことも、観光部門の後押しになったと付け加えた。エジプトは同部門を強化する取り組みが認められ、世界旅行ツーリズム協議会（WTTC）から2019年度グローバルチャンピオンアワードを受賞している。

WTTCの最新の報告書は、治安状況を改善するためにエジプトが行った努力が、観光産業の16.5%の成長につながったと明言している。世界平均が3.9%なのに対し、4倍の成長率である。

エルマシャット大臣は、同部門の発展のためすでにさまざまな構造改革が実施されてきたと指摘した。

エジプトの観光部門の肯定的な結果は、ドルによる外貨獲得と収支の均衡に反映されているとも述べた。

また、エジプト中央銀行のデータによって観光収入が同国史上最高水準に達したことが明らかになり、2018/2019会計年度は前年度より28%多い126億ドルを記録したことも指摘した。

エルマシャット大臣はGEMがピラミッド群に近い場所にあることを強調し、オープン後にこの博物館への日本からの旅行を企画するようJATAに要請した。

彼女はエジプトへの日本人観光客を増やすため、観光省とJATAの間の協力体制を強化する可能性を明確に示した。

そのような協力にはマーケティングキャンペーンの他、2018年11月に同省が開始した新たなフライトインセンティブプログラムも含まれるだろう。

エジプトで旅行会社を所有するマフムード・エルバンナはアラブニュースに対し、エジプトが安全安心なため、同国への訪問に対する日本人の需要が高まったと話した。

また、日本の旅行会社にとってエジプトは特別な旅行先であり、4月～10月に日本からエジプトへのフライトは900便以上あったと付け加えた。

エルバンナは、彼の会社が日本の各都市とカイロ間のフライトを扱っていることも言い足した。