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米国の次期大統領はアラブの若者の権限を支援すべき:調査

アラブ国民の大部分が、パレスチナ問題への公正な解決策と、パレスチナの若者にとって改善された未来を見たいと望んでいる。(AFP)
アラブ国民の大部分が、パレスチナ問題への公正な解決策と、パレスチナの若者にとって改善された未来を見たいと望んでいる。(AFP)
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26 Oct 2020 05:10:11 GMT9
26 Oct 2020 05:10:11 GMT9

・アラブニュースとYouGov汎アラブ主義の調査では、米国の次期大統領の優先順位に関する地域別ウィッシュリストが提供されている

・アナリストらは、安全保障の目線で中東を見るよりも、米国に経済成長を促すよう推奨している

ジュマナ・ハミース

ドバイ:若者の権限は、世界発展への重要な要素として考えられてきた。アラブニュースおよびYouGov汎アラブ主義の新たな調査は、問題はアラブ諸国への優先順位にあると示している。半数近く(44パーセント)の回答者が、米国の次期大統領が「若い人々に権限を与える」ことを重視するところを見たいと述べた。

受賞歴のあるジャーナリストおよび政治コメンテーターであるバリア・アラムディン氏は、現代のアラブ諸国の長期的課題は、増加しつつある若年人口が取り入れることのできる経済を発展させることにある、と述べた。

彼女の考えでは、民間の部門で過去10年間、「富を生み出す」仕事の数を増やすことに失敗してきたのは特にこうした諸国に当てはまる。

「この課題はこれまで同様に急務であり、サウジアラビアのビジョン2030や、その他多くのアラブ諸国における同等の取り組みの背景にある主たる動機です」と彼女は述べた。

アラムディン氏は、米国の次期政権における高官らは、同地域の若い人々に投資する価値を納得する必要があるかもしれないと考えている。

「課題は、こうした高官たちに、安全保障やテロへの狭い取り組みからだけよりも、経済成長や若者の権限という観点から同地域を優先するよう促すことです」と彼女は述べた。

若者に権限を与えることがアラブの重要な優先順位としてあまりにも広く引用されているため、こうした権限がアラブ世界の若者の人口統計を反映している、と述べたサウジのコラムニストおよび実業家のフセイン・ショボクシ氏は驚かない。

「現在、あらゆる面においてアラブ世界で声高に挙げられている声は、若者に関してです。若者はレトリックを操り、経済面、新たな雇用、これらの新たな雇用の方向性、メディアやソーシャルメディアのプラットフォームに関する話題などの優先事項を定めています」と彼は述べた。

この「レトリックまたは共通語」は、大部分が米国のテクノロジーやエンターテインメントから影響を受けたものであるが、それはまた高等教育からの影響もある、と彼は述べた。「私たちは投資や経済、教育の分野における米国の関与に慣れています」とショボクシ氏は述べ、ベイルート、カイロ、ドバイ、シャールジャの米国の大学に言及した。

しかし、彼は米国や西洋の同盟諸国が、一層の実質的方法でアラブ世界の若者と関わっていかなければ、結果として生じる空白はすぐにロシアや中国によって埋められ、米国の政策立案者にとって頭痛の種となり得る可能性がある、と考える。

また、本調査では44パーセントのアラブ国民が、米国の次期大統領がアラブ・イスラエル問題を解決するのに一層重要な役割を果たすところを見たいと考えていることが分かり、一方24パーセントの人々は、イランとヒズボラの問題を阻止することを優先とするべきだと述べた。

これに関連してアラムディン氏は、アラブ国民の大部分が、イスラエルとの関係を改善した上で、パレスチナ問題に対する公正な解決策を見たいと望んでいる、と述べた。「これらは表裏一体なのです」と彼女は述べた。「私たちは皆、70年間もの長きにわたり続いている凍結された紛争にうんざりしています。紛争は崩壊し弱体化したパレスチナの指導者たちによって悪化し、その後長らくして、パレスチナは主導権を失いました」

世界は団結して、両国としっかり向き合う解決策に到達し、それを実行しなければならない、と彼女は述べた。

「米国なしでの解決策はあり得ませんが、私たちはアラブ諸国、欧州諸国、ロシアや中国でさえ、両国が交渉の場に現れ、必要な譲歩を行うのを確実にする役割を果たせば、一層公平なプロセスを見られる可能性があります」

イランに関しては、アラムディン氏はトランプ政権の「最大限の圧力」の戦略で、イランの野望に確実に抑制がかかった、と考える。「イランは既に、事実上シリア、イエメン、イラク、レバノンの大部分を支配することで、代理紛争でアラブ地域から美味しいところを持っていきました」と彼女は述べた。

民主党の挑戦者、ジョー・バイデン氏は、より譲歩的なオバマ時代のイランに対する戦略へと単に戻すことはできないことは分かっていると思われるが、バイデン政権が、問題を抱えたこれらのアラブ諸国におけるイランの影響を鎮圧する政治的意思があるかどうかは不明である。

「ペルシア湾岸諸国の課題は、イランからの脅威を国際的議題の最優先事項に持っていくということになります」とアラムディン氏は述べた。

また、ショボクシ氏はイランに対してトランプ政権によって取られた重要な措置を認めたが、同戦略には欧州、ロシア、中国などに必要な「普遍性」が欠如している、と述べた。

イラン政権に関する共和党および民主党の異なる取り組みを比較して、彼は次のように述べた。「1つの党はイランを深刻な国家の脅威として見ており、もう一方の党はあまり大したことのない傾向だと見ている」。

@jumana_khamis

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