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アルメニア人とアゼルバイジャン、ナゴルノ・カラバフ停戦合意違反をめぐり非難の応酬

ナゴルノ・カラバフの分離派当局は、アゼルバイジャン軍が金曜遅くに攻撃を開始し、現地のアルメニア系軍人3名が負傷したと述べた。(AFP/file)
ナゴルノ・カラバフの分離派当局は、アゼルバイジャン軍が金曜遅くに攻撃を開始し、現地のアルメニア系軍人3名が負傷したと述べた。(AFP/file)
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13 Dec 2020 01:12:48 GMT9
13 Dec 2020 01:12:48 GMT9
  • 最近起こった衝突は、11月10日にロシアが仲介した停戦合意に対する初めての重大な違反である
  • この合意は、アルメニア国民にとって大きな衝撃で、首相の辞任を求める抗議運動の引き金となった

エレバン:土曜日、アルメニアの当局者とアゼルバイジャンが、ナゴルノ・カラバフをめぐる6週間にわたる激しい戦いを終わらせた停戦協定に違反したとして、互いを非難した。アゼルバイジャンの大統領は、アルメニア軍を「鉄の拳」で打ち砕くと脅した。

この最近の衝突は、11月10日にロシアが仲介した停戦合意に対する初めての重大な違反である。この合意により、アゼルバイジャンは、四半世紀以上にわたってアルメニアに支配されていたナゴルノ・カラバフとその周辺の広い地域の支配を取り戻した。

ナゴルノ・カラバフの分離派当局は、アゼルバイジャン軍が金曜遅くに攻撃を開始し、それによって地元のアルメニア系兵士3名が負傷したと述べた。

停戦を監視するため現地に配置されたロシアの平和維持軍は、金曜日にガドルト地区で停戦合意違反があったと報告した。ロシア国防省が土曜に発表したこの報告は、責任の所在を明らかにしなかった。

同日遅くに、アルメニア国防省も、アゼルバイジャン軍がナゴルノ・カラバフ南部で土曜日に攻撃を開始したと非難した。

アゼルバイジャンのイルハム・アリエフ大統領は土曜日、この衝突の責任をアルメニアに帰す形で反応し、「その頭を鉄の拳で打ち砕く」と脅した。

何十年にも及ぶ衝突を調停しようとしてきた米国とフランスの高級外交官との会談で、アリエフは、「アルメニアは、また最初から始めるべきではない」と述べた。「アルメニアは、ひじょうに慎重に行動し、いかなる軍事行動も計画してはならない。次は、彼らを完全に破壊する。そのことは誰にも秘密にすべきではない」

アゼルバイジャンの国防省は土曜日遅く声明を出し、同国軍はアルメニアの「挑発行為」を阻止し、停戦を復旧させたと述べた。

アルメニアの当局は、戦闘はガドルト地区においてアルメニアが現在も支配している唯一の村落であるHin TagerとKhtsaberdの付近で起こったと述べた。彼らは、この2つの村はアゼルバイジャン軍によって完全に包囲され、村に向かう唯一の道路も支配されたと述べた。

ナゴルノ・カラバフは、アゼルバイジャンの中に位置するが、1994年に分離戦争が終わって以来、アルメニアに支援されたアルメニア人勢力の支配下にある。この戦争によって、ナゴルノ・カラバフと周辺のかなりの領域が、アルメニアの支配下に入った。

9月後半に始まった44日間の戦闘は双方合わせて5600人以上の死者を出したが、この戦闘でアゼルバイジャン軍はナゴルノ・カラバフ内にかなり侵攻し、アゼルバイジャンがナゴルノ・カラバフの大半と周辺地域を取り戻した先月の停戦合意をアルメニアに受けいれさせた。ロシアは、停戦を監視し、難民の帰還を助けるため、2000人近い平和維持軍を少なくとも5年間にわたる予定で配置した。

アゼルバイジャンは、この勝利を記念して木曜日に軍事パレードを催した。これには、トルコのレジェップ・タイイップ・エルドアン大統領が出席し、3000人以上の兵士、数十台の軍用車両、さらに戦闘機の空中分列飛行が加わった。

停戦合意はアルメニア国民にとっては大きな衝撃で、ニコル・パシニャン首相の辞任を求める抗議運動を引き起こしたが、彼は辞任を拒否している。彼は、この停戦合意を、辛いものだが、アゼルバイジャンがナゴルノ・カラバフ全土を占領するのを防ぐために必要なものだと述べた。

AP

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