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EUとトルコ、険悪な2020年の後、関係改善を呼びかける

木曜日にブリュッセルにて。ジョセップ・ボレルEU外務政策上級代表(右)とトルコのメヴルト・カヴソグル外相。(AP)
木曜日にブリュッセルにて。ジョセップ・ボレルEU外務政策上級代表(右)とトルコのメヴルト・カヴソグル外相。(AP)
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22 Jan 2021 12:01:56 GMT9
22 Jan 2021 12:01:56 GMT9
  • トルコは、東地中海の炭化水素資源をめぐるギリシャとの対立で、EUからの経済制裁の脅威に直面している

ブリュッセル/アンカラ:欧州連合とトルコは木曜日、エネルギー、移民、トルコの人権侵害履歴をめぐっての意見の相違による長期の緊張関係を改善すべく、具体的な行動を互いに呼びかけた。

緊張を抱えながらも公式なEU加盟国候補であり続けるトルコは、東地中海の炭化水素資源をめぐるギリシャとの対立から、EUの経済制裁を受ける恐れに直面している。しかしEUとトルコの雰囲気は、年明けから改善している。

「我々は全体として雰囲気が改善してきている」とジョセップ・ボレルEU外務政策上級代表は、トルコのメヴルト・カヴソグル外相を会談に迎え入れる際に述べ、2020年は複雑な年であったと表現した。

「意向や発表は、行動に移される必要がある」とボレル氏は述べた。

1月9日のテレビ会議で、トルコのタイイップ・エルドアン大統領とウルズラ・フォン・デア・ライエン欧州委員会委員長が、互いの関係の重要性を強調して以降、雰囲気に改善がみられる。

カヴソグル外相は、フォン・デア・ライエン委員長とEU27加盟国の代表であるミシェル・シャルル欧州理事会議長に、エルドアンの大統領の招待を受けてトルコを訪問して欲しいと述べた。

「トルコとEU の関係に肯定的な雰囲気があることはもちろん重要だが、これを持続可能なものとするためには、具体的な行動を進めていく必要がある」とカヴソグル氏は付け加えた。

2020年は、トルコとEUの関係がとりわけ複雑化した年であり、特にフランスに対してエルドアン大統領は、フランス国内の都市の抗議運動でエマニュエル・マクロン大統領が排除されればよいと公式に表明した。

フランスを強力な後ろ盾とするギリシャとキプロスは、紛争水域におけるトルコ船舶の油田とガスの資源探査が挑発的であるとして罰を与えることを求めているが、ドイツとイタリアは、トルコに制裁を科すことに消極的だ。

トルコは現在、船舶を引き上げてギリシャとの協議を再開することになっているが、挑発と和解というパターンのゲームを繰り広げているとして、EUはトルコを非難してきた。

EU首脳陣は、3月に制裁を科すか否かを決定することになっている。

EUはまた、エルドアン大統領が経済を弱体化させ、民主主義を侵食し、裁判所やメディアの独立性を損ない、トルコのEU加盟をこれまで以上に遅らせているとして非難している。

「我々はトルコの(人権に関する)状況について引き続き懸念を抱いている」とボレル氏は木曜日に述べた。

欧州議会は木曜日に、2016年にテロ関連容疑で投獄された有力なクルド人政治家であるセハラティン・デミルタス氏の釈放を求める決議案を支持することが予想されている。
とはいえ、トルコは依然としてEUにとって貿易や投資の重要な相手国であり、約400万人のシリア難民を受け入れている国でもある。EUは圏内への難民流入を阻止するために、2022年以降の難民についての新たな資金合意を目指している。

トルコ政府は、EUへのビザなし渡航の権利、対欧州貿易協定の改善、大陸棚上の炭化水素資源の所有権承認を望んでいる。

ロイター

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