• 現地の統計によると、パンデミック前の失業率は43%だったが、現在は50%を超えている

ハゼム・バルーシャ

ガザ市：ハッサン・アブ・アル・アムレインさんは2年連続で、ラマダンの月に家族のための救援物資を受け取ることができなかった。

新型コロナウイルス感染症 (COVID-19) のパンデミックを抑制する対策が行われたことで、地元の民間人道支援団体に提供される資金援助が大幅に減少した。

ガザ市在住のアブ・アル・アムレインさん (47歳) は次のように語った。「2年目の今年は、ラマダンの月が私たちにとって最も生活が苦しい月となっています。私は商品を買うことができないので、私たちは慈善団体から提供される商品や食料の供給を待つのが常でした」

アブ・アル・アムレインさんは不安に包まれており、また病気のために20年間失業状態にある。

「状況は非常に厳しく、どうやって家族を養っていけばいいのかわかりません」と、彼はアラブニュースに語った。

国連パレスチナ難民救済事業機関 (UNRWA) によると、ガザ地区の人口約200万人のうち、3分の2以上が貧困または極度の貧困に苦しんでいるという。

現地の統計によると、パンデミック前の失業率は43%だったが、現在は50%を超え、世帯主が職を失っている。

ラマダンの月は、生活に困っている家族にとって、金銭的な寄付や食糧援助を受ける機会であり、イスラエルによる封鎖と内部分裂の結果、この15年間で悪化しているガザでの生活苦に耐える助けとなっている。

「COVID-19は、私たちからラマダン月の恩恵を奪いました。以前はラマダンが終わってから数カ月間は援助を必要としませんでした」とアブ・アル・アムレインさんは述べた。

アブ・アル・アムレインさんは、妻のハラ（35歳）さんと四人の子どもと一緒に、ガザ市の北にあるシェイク・ラドワン地区の小さくて荒れ果てた家で暮らしている。

「もう何年も、ラマダンの時期の慈善団体による支援以外では、新鮮な肉を口にしていません」とハラさんは述べ、 「私たちには新鮮な肉を買う余裕がありません」 と付け加えた。

ガザでは、新鮮な牛肉1キロが50シケル（14ドル）で売られている。UNRWAのデータによると、人口の約80%が人道援助に依存している。

ハラさんは、タンパク質やビタミンの少ない食事が原因で、白血球と赤血球のバランスが崩れ、めまいや体温の上昇に苦しんでいる。

また、医師の診察で、彼女の息子のモハメドさんは骨の浸食を、娘のマラクさんは栄養失調や湿気、劣悪な住居の環境に起因する免疫不全と皮膚病を患っていることがわかった。

アブ・アル・アムレインさんは、社会問題省から援助を受けている。この援助はガザ地区の最貧困家庭を対象としたもので、3ヶ月に1度支払いが行われ、額は750シェケルと見積もられている。

しかし、アブ・アル・アムレインさんによると、過去2年間の援助は不定期で、生活に必要な最低限の条件を満たすには不十分だと訴えている。

ガザではCOVID-19の感染者数が急増し、疫学的に困難な状況にあるにもかかわらず、アブ・アル・アムレインさんと彼の家族は、マスクや洗剤、殺菌機具などの最も基本的な保護具を欠いている。

ガザのハマスが率いる政府は、感染を減らすために厳しい対策を行っている。

これらの規制は、慈善団体、特に食料援助やイフタールを提供するサービスに影響を与えた。

アル・ハイル財団の関係者は、匿名を条件に、アラブニュースに次のように語った。「COVID-19の緊急対策や、ラマダンの活動に関連した外部からの資金援助の減少により、貧困者、孤児、社会から取り残された人々に対するイフタールの提供を、2年連続で行わないことになりました」

ガザのNGOネットワークのディレクター、アムジャド・アル・シャワ氏は、援助国が自国内の問題とパンデミックに焦点を当てているため、国際的な資金援助が40%以上減少したと述べた。

アル・シャワ氏はアラブ・ニュースに対し、社会問題省によるガザの貧しい人々への援助の支払いの遅れが彼らの苦しみを悪化させていると語った。

「ガザ地区のお金と資金援助は減少しており、貧しい人々が増加しています」 と同氏は述べた。