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イランの虐殺犠牲者家族が世界の指導者に墓地の保護を要請

1988年のイラン人政治犯の虐待から25周年を記念する記念碑を見つめる女性。フランス、パリ。2013年8月17日。(AFP)
1988年のイラン人政治犯の虐待から25周年を記念する記念碑を見つめる女性。フランス、パリ。2013年8月17日。(AFP)
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11 May 2021 11:05:19 GMT9
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  • 1988年に治安部隊が数万人の政治犯を処刑した
  • 「国連は政権の指導者たちに責任を問う時である」と、野党の大物はアラブニュースに語った

クリストファー・ハミル-スチュワート

ロンドン: 処刑され共同墓地に埋葬された数千人のイラン人たちの家族が国連と世界の指導者たちに対し、テヘランが現在進めている彼らの埋葬地の破壊を止めさせるように要請する手紙を書いた。

1988年にテヘランは、イラン人民モジャーヘディーネ・ハルグ(PMOI)と連携した政治犯数千人を処刑した。同政治団体は1979年の革命に参加したが、後に政権によって標的にされた。

当時、アムネスティ・インターナショナルは、処刑は「政府の最高レベルで承認されたに違いない計画的かつ組織的な政策」であると述べた。

殺害された正確な人数は、たったひと夏に4,500人から30,000人にも及ぶと推定されている。

処刑された人々の1,100人以上の家族は、彼らの愛する人の墓が現在破壊されようとしているか、宗教的少数派のための共同墓地として使われているため、国連や世界の指導者たちに請願を行った。

国連のアントニオ・グテーレス事務総長に宛てた手紙の中で、PMOIも取り込む統括組織のイラン抵抗国民会議(NCRI)は次のように述べている:「私たちの愛する者が確かに埋葬されている場所を多くの人が忘れてしまった。その多くが共同墓地に埋葬されている。この恐ろしい残虐行為に対する国際的な精査の影響に対して偏執的なイラン政権は、彼らが埋葬されている共同墓地を破壊することにより、虐殺の証拠となる痕跡を消し去ることに着手した」

NCRIは、1988年の虐殺で処刑されたと言う5,000人以上の人々のリストを公開している。

共同墓地の破壊と転用は、愛する人を失ってすでに苦しんでいる人々に対する別の虐待を表すと、NCRIは述べている。亡くなった人の多くは、死の前に拷問を受けたという。

「(テヘランは)これまで、アフヴァーズ、タブリーズ、マシュハドなどにある1988年の犠牲者たちの共同墓地を破壊したり、損傷したりした。これらの行為は、数千人の生き残った人々や殉教者の家族に対する集団拷問を構成するもの。人道に対する犯罪の明白なもう1つの事例である」と、NCRIは述べた。

手紙はグテーレス事務総長や、関連する国連機関、および国際的な人権団体に対し、「政権が共同墓地を破壊し、犯罪の証拠を隠滅し、イラン全土の数千人の犠牲者家族に心理的拷問を負わせることを止めさせる」ように要請した。

PMOIおよびNCRI外務委員会のメンバーであるアリ・サファビ氏はアラブニュースに対し次のように語った:「1980年代の数万人の反体制派の大量処刑、特に1988年の30,000人の政治犯の虐殺は…間違いなく第2次世界大戦以来最大の人道に反する犯罪の1つである」

同氏は政権に対する国際社会の「妥協策」を嘆いた。諸国がテヘランの人権侵害を無視すれば、政権をつけあがらせることにしかならない」と、サファビ氏は言う。

そして、「国連は人権を擁護することを委ねられた最高の世界機関として、沈黙を破り、この凶悪な犯罪に対して国際的な調査を開始し、政権の指導者たちに責任を問う時である」と付け加えた。

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